捨て本

幸せの〝しきい値〟

ホリエモンがこれまで、何を捨て、その先に残った、本当に大切なモノとは?自身の半生を振り返った経験を元に指南する、“持たない頼らない執着しない” 新時代の「捨てる」生き方入門。堀江貴文の新著『捨て本』をcakesで特別連載!

<幸せの単位>
状況を受け入れて、できることを 積み重ねる。
罰ゲームは 必ず終わるのだ。

 さて、長野刑務所での規則正しい生活で、僕の体重はみるみる落ちていった。
 身体のウエイトを「捨てる」ことができたのは、ありがたかったが……収監以外の機会なら、よかったなと思う。

 獄中でも仕事や勉強をこなし、自分なりに楽しみを見つけて刑期を過ごしていた。会いたい人に会えない不自由さはあったが、気持ちが折れることはなかった。
「食べたいものを食べられないのはストレスだったでしょ?」と聞かれることもある。けれど、食べ物に関してもそんなにストレスはなかった。
 ふだん美味しいものを食べる工夫はするが、これが食べたいという強い欲求はない。僕は「美味しい料理」が好きなのであって、「好物」が限定されているわけではない。
 長野刑務所の受刑者の食事は、割と美味しいことで有名らしく、味はまあまあ満足レベルに達していた。
 飲酒できないのにもすぐに慣れていった。かわりに、甘いものが欲しくなる。外では絶対に食べないような、きなこご飯の出てくる日が、楽しみになってしまった。
 料理の味は美味しいのだが、薄味なのは少々参った。刑務所の食事は厚生労働省の健康基準に合わせて調理されており、塩分や糖分は厳格に管理されていた。食べると血糖値のガツンと上がる甘いお菓子や、塩味の効いたサバの味噌煮は、ご馳走だった。
 料理を選べない不自由さはあったが、ふだんの生活ではまず食べないような家庭料理を、刑務所ではいろいろ食べることができた。毎日、バリエーションの違う料理が運ばれてきて、それはそれで刑務所暮らしでの楽しみだった。

 飲食で辛かったのは、水分補給だ。

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捨て本

堀江貴文
徳間書店
2019-07-30

この連載について

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捨て本

堀江貴文

良くも悪くも、あなたの持ち物は重くなってはいないか。 大切にしていた「はず」のモノで、逆に心が押しつぶされそうになってはいないか。 だから、ビジネスも人生も「捨てる」ことからはじめよう。 ...もっと読む

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