cakes読者のみなさま、こんにちは。
あちこちで準備されていたイベントや式典が次々と中止になり、在宅勤務の人も増え、見えない恐怖に落ち着かない毎日。私も、3月に都内でポルトガルのワイン生産者を歓迎するイベントを企画していましたが、来日はキャンセルされ、中止に。主催者としては心底がっかり、中止をお知らせする立場としては申し訳ない限りです。でもこの状況じゃ、仕方ない。そりゃみんな、わざわざ海を渡って来ませんよ。BBCなんかの海外報道を見ても、日本のウィルス対策は大丈夫かって疑問符が付く内容で、おっかないですもん。
これからどうなっていくんだろう。一刻も早く収束に向かうことを願いつつ、今晩の自分のごはんのことを考えたいと思います。今晩食べたものが、自分の身体を作るわけだしね。
前々回から続いている、寒い冬は毎日鍋でもいいじゃないかシリーズ。今回は豚しゃぶしゃぶです。東豚西牛ってご存知ですか? ご存じない、当然です。今作った言葉だから。たとえば定番料理の肉じゃがひとつとっても、東は豚肉、西は牛肉を使うレシピが多い。牛を好む西、豚を好む東という傾向が見えてきます。私の東京の家も、牛より豚のしゃぶしゃぶが多かったので、今でも自分でするしゃぶしゃぶは豚肉です。合わせるのは、レタスやえのきなど食感がはっきりしている素材。うどんなども一緒に入れて、いろんな具を好きなタイミングで楽しみます。
そして、肝心なのがたれ。しゃぶしゃぶは、いいたれがあってこそ。今回ご紹介する自家製たれは、もうかれこれ20年近く作っていて、ベースは実家の味。これ、友達を呼んで家鍋で出すと評判が良くて、たれが残った試しがありません。だからいつも、多めに仕込んでちょうどいいぐらい。ごまの香ばしさやこく、にんにくの風味、豆板醤の辛味がきいたあと引く味で、ポイントは味噌。普通の合わせ味噌でもいいけれど、あの味噌を使うことで、味わいに丸みが出ます。
このたれがあれば、肉でも野菜でも、はるさめでもきのこでも、豆腐でもうどんでもご飯でも、なんでも進みます。一気に作って小分け冷凍も可能です。辛いのが苦手な人や子どもがいる場合は、豆板醤は食べるときに加えるようにするといいかな。
では、パパッと作っていきましょう。
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「ピリ辛にんにく味噌だれのレタス豚しゃぶしゃぶ」
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