その文章、迷子になっていませんか?
論理的な文章。なんともイヤな言葉です。
いきなり「もっと論理的な文章を書け!」と言われたらうんざりしますよね。ぼくだって編集者にそんなこと言われたら緊張します。いかにも堅っ苦しい文章、六法全書みたいな文章(読んだことはありませんが)を書かなきゃいけないような気になります。
そこで視点を変えて、非論理的な文章について考えてみましょう。ぼくたちはどんな文章を読んだとき、非論理的だと思うのでしょうか?
「なにを言ってるのかわからない文章」
「言ってることがくるくる変わる文章」
「一方的な思い込みで進んでいく文章」
いろんな意見があると思います。ちなみに「言ってることがくるくる変わる」というのは自己矛盾ですね。そして「勝手な決めつけで進む」というのは客観性の欠如です。もちろんどちらも問題ですし、あとでしっかりフォローしますが、なにより困るのは「なにを言ってるのかわからない」という支離滅裂な文章でしょう。
文章を書くことは、ドライブに似ています。
なんとなくの目的地はあるけれど、どんな道順でそこにたどり着くかは、道路の状況を見ながらその場の気分で考える。遠回りすることもあるし、道に迷うことだってある。むしろ寄り道がドライブを楽しくしてくれることもあるでしょう。
そして「なにを言ってるのかわからない文章」とは、文章が迷子になった状態だと思ってください。自分ではちゃんと目的地に向かって進んでいるつもりなのに、いつの間にか道に迷い、途方に暮れている。いや、迷子になったことにすら気づいてないのかもしれない。
じゃあ、どうして道に迷ってしまったのか。
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