<信用>
人は必ず噓をつくからそれを前提に付き合う。
1 0 0 % の信用が 担保された 人間など存在しない。
状況を受け入れるということは、怒りのコントロールにも役立つ。
ライブドアの立ち上げ当初、若い部下たちがあまりにミスが多く、僕は怒ってばかりいた。「なんで言ったことができないの!? バカじゃないのか!」と、怒鳴りまくっていた。でもそれでパフォーマンスや成果が上がった例は、ほとんどなかった。
できないことに対して怒るのは、正しい反応だと思う。でも大事なのは、怒りを吐き出すことより、怒りの理由をきちんと解析して、次の対処策に活かすことだ。
それが本当の意味での反省だと、怒りまくった経験から学んだ。
当時の部下たちには申し訳ないが、怒鳴りまくった後、逆に彼らのパフォーマンスが落ちてしまう様子を見て、僕なりに学習していったのだと思う。
肝心なのは、改善と再発防止だ。
怒るような事態が起きた場合、怒りはさておき、まず反省すること。そして次に活かす方法を、考えねばならない。
怒ったぶん状況が変わるならいいけど、そんなことは決してない。
切り替えて、最適解を考えるようにしよう。
大事なのは「はい次!」の精神だ。
過ぎる時間は、待ってくれない。怒るエネルギーを浪費する時間より、次の対処策の実行に時間を使ってほしい。
怒りは我慢しろと言いたいわけではない。
本当にムカついたときは、爆発させないとストレスになるし、部下のミスが重大な損害になったときは、誠意を持って𠮟らねばならない。
怒るときは、怒る。
その後は、「はい次!」と気持ちを切り替えて、改善と再発防止に努めてほしいのだ。
ずーっと怒り続けて、対応策を練らず、事態を放置しているのは最悪だ。
怒りは捨てるものではなく、上手にコントロールして、再発防止の取り組みに活かすのが正しい使い方だ。
ライブドア事件では、僕は元の部下だった人たちに裏切られた。
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