天才のつくり方

第24回】東大生が100万人に増えたら

東京大学の入学定員を100万人にしたらどうなる? 茂木健一郎さんの問いかけに、北川拓也さんは、自身が率いる国際的なデータサイエンスチームの採用方法について話します。そこには、未来の学校、そして企業の採用のヒントが隠されていました。

オンライン講義の視聴が、採用基準になる時代

茂木 前回、北川は、大学のキャンパスがエモーショナルバリュー(情緒価値)のためには必要だ、と言っていたけれど、キャンパスって物理的制約にもなっているんだよね。どうしても入学者を選抜したりしなきゃいけないし、スケーラビリティ(拡張性)がない。

北川 そうですね。

茂木 そこでね、おれ、東大の入学定員を100万人にしちゃえばいいんじゃないかと思うの。

北川 えっ?

茂木 Twitterで前書いたんだけどさ、これ半分冗談で、半分本気なんだ。だって、それってイノベーションでしょ?

北川 それはまさしく、disruptive innovation(破壊的革新)ですね(笑)。

茂木 東大の入学定員を100万人にすると何が起きると思う?

北川 まず、学歴の意味はなくなるでしょうね。

茂木 それくらいのこと考えないと、おもしろくないでしょ、ってこと。そして、それは可能な気がするんだ。しかも、北川の言うエモーショナルバリューも生み出せると思う。最初からできないって言うんじゃなくて、どうすればいいか考えないと。

北川 ひとつは100万人をどう採用するか、ですよね。僕が今、データサイエンスチームの採用をどうすすめているか、という話がつながるかもしれません。まず、データサイエンスなんていう既存の学問はありませんから、何かの点数で合否を決めるというわけにはいきません。しかも、採用しているのは世界各国の人です。そこで、あるオンラインレクチャーを見たことがあるかどうか聞くことにしました。

茂木 ほう。

北川 スタンフォード大学のオンラインレクチャーで、アンドリュー・ングの有名なマシンラーニング(機械学習)のコースがあります。マシンラーニングについて勉強しようと思ったら必ずそれに行き当たるものです。それを何レクチャー目まで見たか質問して、内容について質問すれば、その人の能力は確認できます。

茂木 はー、それでセレクションできちゃうんだね。

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天才のつくり方

茂木健一郎 /北川拓也

日本経済が停滞して久しい。一方で、アメリカではIT産業の新しい成功モデルがどんどん生まれている。この違いはどこにあるのか。 ここで登場するのが2人の天才。高校卒業後、8年間ハーバード大学で活動している理論物理学者・北川拓也。一方、1...もっと読む

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コメント

passiontiger https://t.co/QnucX95VLx 5年弱前 replyretweetfavorite

yaiask 13:42まで無料。これからの採用やコンテンツの在り方についてのアイデアがポンポン出てきます→ 5年弱前 replyretweetfavorite

gotoichi1003 読むと人間観とか学力観とかがどんどんアップデートされます。。。→ 5年弱前 replyretweetfavorite