Jリート】株式よりも分配金が安定的、利回りも魅力的な水準を維持

少額から不動産に分散投資ができ、分配金の安定性が魅力のJリート。ただし、単純に分配金利回りが高い銘柄を選ぶのはNGだ。買っていいJリートの見極め方を伝授する。

※ 『週刊ダイヤモンド』2019年6月29日号より転載(肩書・数値などは掲載当時)

 「賃貸収入があれば老後も安心だし、早期リタイアも狙える……」と思ったことがある会社員は多いのではないか。だが、本格的な不動産投資は、ある程度の資金が必要で、物件を保有中も管理や入退去の手続きなどの手間がかかる。

 そこで注目したいのが、「Jリート」。Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)の略称で、多くの投資家から資金を集めてプロが不動産を運用。その賃貸収入を分配金として投資家に還元する仕組みの金融商品だ。

 株と同じようにリアルタイムで売買でき、現在63銘柄が上場。分配金利回りが3~6%程度と高く、約7割が20万円以内で購入できる。

 「株式と比較すると、Jリートの魅力は分配金の安定性。家賃収入の変動は株価や不動産価格と比較するとマイルド。例えば、都心5区のオフィスビルの賃料の坪単価は、リーマンショック前の高値が2万2200円で、底が1万7000円。最悪の状況でも、20%強の下落で済んでいます。高配当株などと比較しても、じぶん年金向きの投資対象としては、極めて安定性が高いといえます」(Jリートの専門家であるアイビー総研の関大介代表)

 また、Jリートはその制度上、利益の90%超を分配すれば法人税が課されない。配当の原資となる利益に税金がかかる企業の株式と違い、利益がそのまま分配金として還元されるのも魅力だ。

指数は高値圏だが
分配金の増加で利回りは高水準

 では、現在のJリートの状況はどうなのか?

 「現在の東証REIT指数は1926ポイント(2019年6月8日)。16年4月以来の高値圏にあります。ただし、分配金利回りは加重平均で3.8%、単純平均で4.2%と高く魅力的な水準。これは、各Jリートの業績がいい、つまり分配金が増えているから。16年4月は加重平均で3.2%程度でした。今からでも買っていい水準です」(関氏)

 とはいえ、「少子高齢化の日本で不動産市況はどうなるのか?」と考える人も多いかもしれない。

 「10年、20年単位では少子高齢化の影響はゼロではありませんが、ほとんどのJリートの物件は、人口減のインパクトが少ない都心部中心の立地。海外展開もこれからで、それほど心配する必要はありません。足元は好調で、賃料収入が増え、分配金の増加傾向が続くとみています」(関氏)

 1銘柄を除きJリートは年2回の決算で、決算月も分散している。うまく組み合わせれば、毎月のように分配金をもらえるのも、じぶん年金向きといえる。

 では、Jリートを買うときに、何を基準にすればいいのか? 個人投資家にとって、最も気になるのは分配金利回りだが、「単純に高い銘柄に飛び付いてはダメ」なのは高配当株と同様だ。

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週刊ダイヤモンド 2019年6/29号 [雑誌]

ダイヤモンド社,週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド社; 週刊版
2019-06-24

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