cakes読者のみなさま、こんにちは。
暖かい布団の中から這い出る勇気が欲しい今日この頃。あと5分、もう5分が3回で15分。もうこれ以上粘ったらダメ、誰が朝ご飯作るの、ユーでしょユー! 毎朝そんな感じで、自分と戦ってます。ああこんな寒い朝に、スープ作家の有賀薫さんが我が家のキッチンで温かいスープを作ってくれたら……。「スープできたよ」って優しく起こして欲しい……。
現実に戻ります。寒い日は鍋っていう発想だと、2月は毎日鍋ってことになっちゃいますね。ダメ? ワイノット、いいじゃないですか毎日鍋だって。鍋は見方を変えれば、具だくさんスープみたいなもの。だから、汁もごくごく飲める鍋で具がその都度違えば、飽きないもんです。最初からポン酢で食べる姿勢を一度捨ててみると、鍋の作り方も変わってきて、マンネリ寄せ鍋の予防には有効です。
それと、鍋をどうやって食べてるか、周囲にちょっと聞いてみて分かったのですが、毎回コンロとかIHを置いてぐつぐつしながら食べてる人が結構多い。でも仕上がった鍋は火にかけっぱなしにしなくても全然平気です。とくに土鍋は保温力抜群だから、火からおろしてそのままテーブルに置いて食べても、温かさはそのまま。むしろ汁は蒸発しにくいし、落ち着いて食べられます。
今回の鍋の主役はレモン。でも、具として食べるわけじゃなく、汁に酸味を溶け込ませるイメージ。寄せ鍋などで、食べる直前にレモンやかぼすなど柑橘類を絞ることがありますが、今回はそのレモンを最初から入れちゃう。だからこれ、飾りじゃないのよ。飾りじゃないのよレモンは! 果汁の酸味や皮から出る香り、ほんのりした苦みがスープに溶け込むと、ポン酢なしでこのままごくごく飲めるいい汁物になります。むしろこの鍋を食べるときは、ポン酢を加えたりしないで欲しいのです。そのまま飲んで!
注意点がふたつ。ひとつめ。ずっとレモンを入れっぱなしだと皮の苦みが出ちゃうので、加熱したらせいぜい5分ぐらいで取り出します。それで十分。ふたつめ。酸っぱめ汁の場合、鶏団子はタネに黒こしょうをきかせて辛めに仕上げると、コントラストがついていいバランスになります。今回は刻んだ大葉もたっぷり練り込んで、爽やかだけど辛みのある団子にしました。ちなみに団子を作るときは、時間や余裕があるなら倍量作っておくといい。そうすれば、数日先の疲れている自分や、時間がなくて焦ってる自分を助けることにもなります。残りの団子は保存容器にラップを敷いて、並べて冷凍しておきましょう。冷凍団子、本当に役立ちます。
団子と一緒にたっぷりの青梗菜を入れて、青菜も汁ごとわしわし食べましょう。青梗菜以外にも、白菜やキャベツ、菜花もいいですね。アブラナ科の野菜はそれ自身にうま味があるから、シンプルに加熱するだけでも十分いい味です。
この鍋の締めは、やっぱりうどんかなあ。雑炊もいいですね。どちらも食べる直前にごま油をひとまわしして香りづけすると、また違った風味で最後まで楽しめます。
では、パパッと作っていきましょう。
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「大葉団子のレモン鍋」
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