成功者の秘訣をまとめると矛盾がおきる
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
先日、『なぜ、あの飲食店はお客が集まるのか』という本を出したのですが、この本、東京の成功している飲食店の経営者にインタビューしていまして。
飲食店って、例えば300万円で開業してうまくいけば年収1千万円こえるのって全然夢でもないんですね。日本の場合、海外のように物件を取得したりアルコール類を販売するのに面倒くさい許可は必要ないので、参入障壁が低くて色んな人たちが飲食店を始めるんです。だから「勝ち負け」がはっきりしていると言いますか、結構熾烈な争いなんです。
で、20人の経営者に「成功の秘訣は?」という話を聞いているのですが、みなさんそれぞれが全然違うんですね。例えば「お店はその街に住んでいる人たちの性格や所得をリサーチした方が良い」って言う人もいれば「良いお店をやればどんな場所でもお客さんは来てくれる」って言う人もいます。あるいは「一杯だけで長居する人」に対して、「回転数や客単価」をシビアに見る人もいれば、「まあお客さんはそれぞれだから」ってゆるく考えてリピート率を上げることを優先する人もいます。
みんな色々と「成功の秘訣」を教えてくれるのですが、「これ」って言うのは存在しないと言いますか、みんなの意見をまとめると「矛盾」していたりするんです。これ、いわゆる「成功者バイアス」というやつですよね。例えば松下幸之助が言うとおりに行動しても、スティーブ・ジョブズが言うように生きても、もちろんみんなが彼らのように成功するわけではないんです。当然ですよね。
でも、何か成功者には共通の意識があるような気がして、本を出した後に色々と考えてみました。そこでわかったのは、「成功した人は、自分の成功の法則をかたくなに信じている」ということです。
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