人間は「安上がりなコンピュータ」? IT化の波【第4回】

一見すると、オフィスでの事務仕事は機械に取って代わられていないように見受けられるかもしれません。ところがどうして、着実に人間の仕事が淘汰されつつあるのです。今週はどんな事務仕事が人間から奪われつつあるのか、詳しく見てみましょう。

 アメリカの会社にはかつて、秘書という職種の方々が沢山いました。重役の秘書もいますが、グループ秘書などもいて、グループに一人配属され、そのグループで発生する様々な事務仕事を一手に引き受けてくれる、とても頼りになる存在だったのです。

 会議をスケジュールしてくれたり、コピー用紙やボルーペンを始めとする様々な備品を取り揃えてくれたり、簡単な書類を作っておいてくれたり、ちょっとした調べ事をしておいてくれたり……。グループ秘書は、ちょうど庶務課のお姉さんみたいな感じでした。

 ところが、2000年頃からでしょうか?様相が急速に変ってきました。まず会議はすべてオンラインで招集できるようになり、大抵の会議は管理職が直接招集するようになったのです。私も自分で会議を招集していました。マーケットには様々なソリューションが販売され、やがてはグーグルカレンダーのような無料のソリューションさえ登場したのです。

 文章作成も、ネットの発達に従って大抵の文章のひな形が無償で簡単に手に入るようになり、秘書の必要性をさらに低下させました。やがてオンラインショッピングが一般化し、備品の発注なども秘書を必要としないプロセスが整っていったのです。メールやスカイプといった通信手段の発達と普及に伴って、書類の送付、コピー取りといった簡単な作業から、採用面接の設定に至るまで、ほとんどすべての業務が秘書を介さずに瞬時に出来るようになっていったのです。

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IT時代の未来〜それはユートピアかディストピアか?

松井博

現在、IT革命によって世の中の仕組みが急速に変わりつつあります。産業、政治、就労、コミュニケーション…… 影響を受けない分野はありません。未来はどうなっていくのか、こうした時代が私たちにどんな選択を迫ってくるのか、元アップル管理職の松...もっと読む

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Singulith 「人間が拡張すべき能力は、お客さんのニーズを汲み取り、積極的な提案を出来る能力。そこに尽きるでしょう。  〜洞察力、コミュニケーション能力、創造性。この辺りが今しばらくは人間の砦」 https://t.co/zc8s7K3AmR 約4年前 replyretweetfavorite

Singulith 「これから人間の手に残っていく仕事は、ズバリ2種類です。  ひとつは人間でないとできない仕事です。知的労働、サービス業、接客業 〜客のニーズを積極的に掘り起こし、的確なアドバイスができる知的なサービス業、接客業」 https://t.co/zc8s7K3AmR 約4年前 replyretweetfavorite

kotahshm 税理士はともかく、アメリカの公認会計士は数字を用意するだけなの?"" 約4年前 replyretweetfavorite

ko_kishi この視点はなかったなぁ…。なんか胃が痛い(-_-;)....。今回も必読だ…>> 5年弱前 replyretweetfavorite