自分自身の親との関係を振り返る

「すぐにびっくりする」「うるさい場所を嫌がる」…。5人に1人といわれる敏感気質(HSP/HSC)のさまざまな特徴や傾向を解説。HSCの子を育てる親向けに、「敏感である」を才能として活かす方法を紹介します。『子どもの敏感さに困ったら読む本』をcakesで特別連載!(毎週木曜更新)

自分の中の男性性、女性性

 先ほどの「人生の三角形」のリズ・ブルボーさんも言っていますが、自分の中の男性性、女性性は、自分の親との関係で決まってくるのだそうです。
 自分と母親の関係が悪かったりすると、自分の中の女性性、母性が乏しくなるのだそうです。お父さんとの関係が悪いと父性が弱くなるそうです。
 子ども時代を振り返って、しこりになっている感情をほぐして「それはもう終わったこと。もういいじゃないか」という方向に気持ちをシフトしていけると、いまの例のお母さんもかなり楽になるでしょう。
 男性であろうが、女性であろうが、男性性、女性性を必ず持っています。性別に関係なく、男性性、女性性がある。女性性ばかり強くてもいけないし、男性性が強くてもいけない。両性をバランスよく持つことが大事です。
 両性がうまく、ほどほどに使えることが理想です。甘いばかりでもダメ、厳しくするところもなければダメ。これはお母さんであっても必要です。
 子育てには母性も父性も両方必要で、偏っていると問題があります。偏っていても、もう片方の配偶者と協力関係にあればいいのですが、そうでないと、やはり偏りが出てしまいます。
 子どもを𠮟れない母親というのがいます。父性が弱いのです。優しいのはいいけれども、𠮟るべきときに𠮟れないとなったら、子どもは躾けられません。
 親が信頼されるためには、子どもにとって安心できるものがないといけない。そのときの気分で𠮟ったのでは信頼されなくなりますから。
 子どもも親も、「がんばれ」や「がんばらなくていい」ではなく、「どっちを選んでもいい」というほうが、自分が出てくるのです。がんばるということは、本当の自分の気持ちを抑えて背伸びするようなことです。そういうことが必要な時期もありますが、いつも、いつも背伸びしていたら、脚も痙攣してしまうでしょう。しっかりかかとをつけているときがあるから、背伸びも活きるのです。

自分自身の親との関係を振り返る

 子どもの治療は、親の治療です。
 子どものメンタルを病ませたくないと思うなら、まずは自分のことを振り返ってみましょう。自分自身が親と健全な関係を築けている人は、子どもともどういう関係を築いていったらいいかがわかります。しかし、親に対してなんらかのわだかまりを持っていると、それが子どもとの関係にもおのずと影響してしまうものです。
 目の前の現象は、自分の心を映し出す鏡である、これを「鏡の法則」といいます。
 これは子どもをどうするかということよりも、あなた自身と親の関係をどうするかということです。困った子だからこそ、あなた自身をなんとかしなさいと。なんとかといっても、すぐに変えろというのではなくて、まず認め、受け入れなさいということです。子どもの姿は、親であるあなたの心の裏側を表していると考えてみてください。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

子どもの敏感気質(HSC)の入門書。好評発売中!

この連載について

初回を読む
子どもの敏感さに困ったら

長沼 睦雄

「すぐにびっくりする」「うるさい場所を嫌がる」…。5人に1人といわれる敏感気質(HSP/HSC)のさまざまな特徴や傾向を解説。HSCを育てる親に向けて、「敏感である」を才能として活かす方法を紹介します。『子どもの敏感さに困ったら読む本...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

yomimonocom 「子どもをどうするかということよりも、あなた自身と親の関係をどうするか」 HSPの第一人者、長沼睦雄医師の連載「子どもの敏感さに困ったら」 第45回「」がcakesにて公開!(毎週木曜更新) https://t.co/R3L8lIpRj7 8ヶ月前 replyretweetfavorite