※ 『週刊ダイヤモンド』2019年6月15日号より転載(肩書・数値などは掲載当時)
保険の加入を検討する際には、ついあれもこれもとリスクを想定しては備えておきたくなるもの。「備えあれば憂いなし」というのは確かに事実だが、そのぶん保険料が高くなってしまう。
一家の大黒柱に万が一のことがあれば、残された家族は路頭に迷いかねない。備えが必要だ。Photo:iStock/gettyimages
保険の王道といえる死亡保険。貯蓄性の高い終身保険を選ぶか、掛け捨ての定期保険かで迷う人も少なくないだろう。両者では同じ保険金額であっても、保険料は大きく異なってくる。
日本人の国民性でいえば、貯蓄性の高い終身保険を選ぶ向きが多いが、現在の低金利環境下では、かつての高金利時代に比べて保険料は相対的に高い。
では、契約からしばらくの間、解約返戻金を抑えることで保険料を低減させた低解約返戻金型の終身保険はどうか。急な資金が必要になって早期に解約すれば、支払った保険料よりも大幅に少ない解約返戻金しかない。資金を保険に固定することになり、家計の自在性が失われることになる。
ならば、掛け捨てではあるが、一定期間の保障を安価で得られる定期保険、もしくは保険金額が低減していく収入保障保険についても、きちんと検討すべきだろう。子どもが社会人になるまでの備えが欲しいなど、保障が必要な期間が明確ならば十分検討に値する。
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