白菜を使った鍋といえば舞台美術家でエッセイストの妹尾河童さんが著書のなかで紹介し、人気メニューとなった『扁炉(ピェンロー)』が有名。今回はそれをアレンジした白菜鍋をご紹介します。ピェンローとは中国では鍋料理の総称。妹尾河童スタイルのピェンローは中国では一般的ではないので、日本生まれのオリジナルと言っていいでしょう。
白菜鍋のポイントは乾物の旨味を上手に活かすこと。味のベースには干し椎茸を使い、そこに豚肉の旨味を重ね、白菜と調和させます。干し椎茸に含まれるグアニル酸、豚肉のイノシン酸、白菜のグルタミン酸という異なる種類の旨味を重ね、たっぷりのごま油でコクを出しましょう。
白菜鍋
干し椎茸…6〜7個
水…500cc(戻す)
豚バラ肉…200g(7〜8cmに切る)
塩…小さじ1/4
白菜…1/6個(200g〜250g)
春雨…35g(2分茹でてからザルに開け、ハサミで適当な大きさに切る)
ごま油…30cc
塩…各自で
一味唐辛子…各自で
1.干し椎茸は流水で洗ってから、鍋に入れて、水500ccで戻す(冷蔵庫で一晩か、常温で2時間)。
干し椎茸が柔らかく戻ったら、薄切りにし、軸は硬いところを切り落とし、手で裂く。豚バラ肉は7〜8cmに切り、塩を振って下味をつけておく。白菜は軸と葉をわけ、軸は繊維を断ち切るように1cm幅に切り、葉はざく切りにする。
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