cakes読者のみなさま、遅ればせながら明けましておめでとうございます。
年末年始、やっぱりたくさん食べちゃいましたか? 久しぶりに集まった家族や親戚、甥っ子姪っ子、外では友人知人、誰かの家で飲み会と、ハレの料理を前に朝からビールだワインだ日本酒だと続けていると、会話が弾もうが沈もうが、目の前に並ぶ料理をついついエンドレスで食べちゃう。見慣れた料理は懐かしく、珍しい料理は「へー、どうやって作ったのこれ」とか言いながら。おっと、お土産のデザートもある、お年賀のお菓子もある。カロリー的にはまずいよね、でもまあお正月だし。そんな感じで過ごしていると、ねえ。魚卵三昧、餅三昧、おやつ三昧、胃腸にとっちゃブラックシーズン。やがて、おなかは空いたけど胃は休めたいという、頭と身体がそっぽむく状況が生まれます。
そんなわけだから、1月前半は胃腸にやさしいものが食べたい。これまでもこの時季は、「大根葉と餅の雑炊」や「たらとじゃがいも、かぶの葉のポルトガル風おかゆ」など、胃の環境改善的メニューをご紹介してきました。
でも、2020の新年早々にご紹介したいのは、雑炊などのそっち系じゃありません。たまには米を離れて、これ一皿でもいいんじゃない、という提案。ポルトガルの脱力系お惣菜「ホパ・ベーリャ」です。直訳すると、古着という意味。なんてネーミングだろう。良し悪しは別として、インパクト大。でも、結構嫌いじゃない。ついつい長年着続けてるセーターとか、愛着のあるものをイメージするような響きがいい。ちなみに名前の由来は、料理の見た目がくたくたな感じだからと聞きました。そう言われればなるほどです。
ポルトガルの年末年始も、クリスマスから年明けまでごちそうとデザートがマラソンのように続くのですが、そこで非常によく食べられる料理のひとつが、茹でた立派な干しだら。付け合わせは、これまたたくさんの茹でたキャベツやじゃがいもで、これらをこれでもかとこしらえるので当然休み明けに残る。「ホパ・ベーリャ」は、そのごちそう達を二次活用した料理です。
主役はたら、と言いたいところですが、実は柔らかめに茹でたキャベツ。冬の甘くてうま味たっぷりのキャベツは、軽いにんにくの風味で炒めるともりもり楽しめます。たらは電子レンジでチン、なんならジャガイモもキャベツもレンジでチンして、最後にフライパンで軽く炒め合わせれば完成。軽いけど腹持ちのする、そしてなんだかいつのまにか飲みたくなってくる、つまみのような一皿ができちゃいます。キャベツは胃の消化を促す作用もあるので、正月疲れの身体には心強くもあり。
では、たらとキャベツを使ってパパっと作っていきましょう。
Menu do dia 本日のメニュー
真冬のたら特集③「たらとキャベツ、じゃがいものくたくた炒め」
この続きは有料会員の方のみ
cakes会員の方はここからログイン
読むことができます。