夕食の買い物客でにぎわうトライアルメガセンター新宮店(福岡県)。“国内屈指のスマートストア”として4月にオープンしたこの店は、一見、どこにでもあるスーパーだ。しかし、入り口のカート置き場を見るとすぐに違いに気付く。
ずらりと並ぶのは、カートのハンドルの上にタブレットとスキャナーが付いた「レジカート」である。カードをスキャンし、ログインして買い物がスタートする。
売り場を歩き、欲しい商品があると、バーコードを自分でスキャンしてカートに入れる。ポテトチップスをスキャンすると、タブレットの画面に「おすすめ商品」が現れた。ボタンを押してその商品をスキャンすると、ポイントゲットだ。歩きながらのスキャンの手間は、それほど気にならない。
一通り商品を選ぶと、精算だ。この店舗には有人レジもあるが、その行列を横目に専用ゲートへ向かう。レジ袋の枚数を入力し、会計ボタンをポチリ。すると、ゲート横に待つ店員がカートの中身を確認し、タブレットの従業員確認ボタンを押す。
店員が持つ情報端末には客のスキャン履歴がすでに送られており、照合はわずか数秒だった。ゲートを通過すると、ゲート横のプリンターがレシートを出力。レジの行列に並ぶことなく買い物ができた。
140億件のデータで
買い物の途中におすすめ商品を提案
レジカートは店舗側のレジ要員のコスト削減に結び付くが、その真価はそれだけではない。
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