ドリブルで抜くコツは、ディフェンスを“ちゃんと見ない”。

現役日本代表にもドリブルを伝える岡部将和さんが、独自に編み出した「99%抜けるドリブル理論」のエッセンスをご紹介します。相手との間合いが刻々と変化する試合中、どうすれば勝てる間合いを見逃さず得点に繋げられるでしょうか?

ディフェンスと対峙するときにどこを見るか?

これまでのお話で、ディフェンスとの距離と角度を意識することの重要性は理解できたと思います。でも、どこまで近づいたらボールを奪われてしまうのか、どこまでなら安全なのかがわかるようになるには、当然練習が必要です。

しかも実戦では自分も動いているし、相手も動いています。その瞬間は勝てる間合いであったとしても、0.1秒後には勝てる間合いではなくなってしまうことは、よくあることです。逆に相手がボールを奪おうとしてきたりパスを警戒して動いたときに、急に勝てる間合いになることだってあります。その一瞬を逃さず一気に勝負を決めるにはどうしたら良いでしょうか?

それは「ディフェンスを、しっかりと見ずに、ぼんやりと見る」ことです。こう言うと、「えっ、見なかったらボール奪われちゃうじゃん」と思う人もいるのではないかと思います。でも「ぼんやりと見る」ことの効果は、大きく2つあると言われています。

1つ目の効果はディフェンスの動きが遅く見えることです。野球の世界では、バッターがボールを打つときに、ボールだけを集中して見るとボールの球速が速く感じられ、全体をぼんやりと見ると球速がゆっくりに見えるという実験結果があるそうです。それと同じ考え方になりますが、「来るぞ来るぞ」と一生懸命にディフェンスだけを集中して見てしまうと、視野が狭くなり、ディフェンスの動きが速く感じられてしまうのです。

2つ目の効果は、自分の動作を優先できることです。再び野球の例になりますが、バッターがボールを注視しないもうひとつの理由は、軌道の予測のためだとも言われています。ボールをぼんやりと見ることでボールの軌道を感覚的に認識し、自分が打つ動作に意識を向けることができるわけです。

ドリブルの場合も同じように、ディフェンスの動きを感覚的に察知しつつも、自分が抜くための動作に意識を向けることができれば、自分が持つ能力をフルに活かしてドリブルを行なうことができるようになります。

このような視野の使い方を「周辺視野」と言います。ぼんやりとフィールド全体を見ることによって、迫ってくるディフェンスの動きがゆっくりに見えると、素早く脳が反応でき、自分の最大のパフォーマンスでドリブルを行なうことができるというわけです。

さらに、もうひとつ大事なのは必ずゴールを視界に入れるということ。ドリブルで抜いた後に何をするか、あるいはドリブルをせずにゴールに近づける選択肢はないか、ということを考えるためにも、ゴールの位置は常に視界に入れておくとよいでしょう。

絶対に勝てる間合いにもっていくイメージを心の中に描く
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99%抜けるドリブル理論入門

岡部将和

ほぼ確実にドリブルでディフェンスを抜く方法があります。その方法と、それを実践するテクニックを身につければ、誰でもディフェンスを抜けるようになるのです。そうなったらサッカーはもっと楽しくなるはず。現役日本代表にもドリブルを伝えるドリブル...もっと読む

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