政と源』【後編】日本にもっとかっこいいじじいを!

きっぷが良くてカッコイイ下町じじいコンビの活躍を描く、三浦しをんさんの新刊『政と源』。話は、作品のなかのじじいから、現実世界のかっこいい老人の不在に及びます。国政と源二郎の年齢が73歳である理由とは? 『政と源』を映画化するなら主役二人は誰に演じてもらう? 三浦さんが考える「物語のおわり方」にも注目の、インタビュー最終回です。(聞き手:柳瀬博一 構成:崎谷実穂

物語の終わらせ方に、作者のセンスが表れる

柳瀬博一(以下、柳瀬) 『政と源』の作品世界はすごく魅力的なんですが、スピンオフや番外編を書く予定はありますか?

三浦しをん(以下、三浦) うーん、今はすべてのやる気がナッシングなんですよね(笑)。

柳瀬 あ、今はもう放出しつくした状態ですか(笑)。いやでも、ここまでキャラクターが立っているからには、読んだ人はきっともっと二人の活躍を読みたくなりますよ。連載の最終回で挿絵の円陣闇丸さんが描いた、若いころの政と源のむちゃくちゃかっこいいイラストがあるじゃないですか。これを見ると、二人の若い時の逸話もおもしろそうだと思います。源がハゲる前の話とか(笑)。


『雑誌Cobalt』に掲載されたカラーピンナップ(©円陣闇丸)

三浦 ハゲる前……あ、ハゲ出した頃の話とか、おもしろそうですね(笑)。案外若ハゲだったりして。

柳瀬 絶対気にしますよ(笑)。カツラをかぶってみたりしてね。

三浦 で、男前な奥さんに「隠すのやめなさいよ!」と、はぎ取って捨てられる(笑)。

柳瀬 ほら、もう一本できたんじゃないですか? 三浦さんの物語って、このキャラクターといつまでも付き合っていたいなと思うんですよね。

三浦 そう言っていただけるとうれしいですね。

柳瀬 でも小説って、このキャラクターは今後もこの世界で生き続けるという余韻を残して、基本的に一冊ですぱーんと終わる。その寂しさと気持ちよさが、魅力だと思うんです。逆に、マンガって、連載し続ける限り続くから、物語の終わらせどころを見失ってしまうことがありますよね。

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記憶」を嗅ぎあう関係の描き方—三浦しをんインタビュー

三浦しをん

バツイチの便利屋と訳ありの居候、天才ランナーと彼の才能に賭ける相棒、辞書作りに没頭する朴念仁とお調子者の同僚……。三浦しをんさんの小説は、生き生きとしたキャラクター達が織りなす人間関係の魅力で、読者の心をつかんできました。三浦さんの友...もっと読む

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yanabo 三浦しをんさんに新作「政と源」インタビューしました。日本にもっとかっこいいじじいを!というわけで、三浦さんと映画化するんだったら誰をキャスティングすると話を。加藤剛と菅原文太どうよ。その訳は?|cakes https://t.co/WQNXu3PHN7 5年弱前 replyretweetfavorite

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