わかる日本書紀

バリキャリ皇后、男に扮して演説し臣下の心を掴む【第14代③】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。

神功皇后、神託を受ける。熊襲征討②

【前回のおさらいはこちら

二十五日、山門県(やまとのあがた)※1に移り、土蜘蛛のタブラツヒメ(田油津媛)を討ち殺しました。
そのとき、タブラツヒメの兄・ナツハ(夏羽)が、軍を起こして駆けつけてきました。
しかし、妹がすでに死んだと知り、逃げ帰って行きました。

四月三日、北の方の火前国(肥前国)(ひのみちのくちのくに)※2松浦県(まつらのあがた)※3に到着し、玉島里(たましまのさと)※4の小川のほとりで食事をしました。

このとき皇后は、針を曲げて釣針を作り、飯粒を取って餌にして、御裳(みも)※5の糸を抜き取って釣糸にし、河の中の岩の上に登って、釣針を投げて、祈誓(うけい)をしてこう言いました。
「私は、西の方に宝の国(新羅)を求めようと思う。もし成就するなら、河の魚よ、この釣針を飲み込め」
こうして、竿を上げると、たちまち鮎が獲れました。皇后が、
「これは珍しい魚だ」
と言ったので、この地を梅豆羅国(めずらのくに)と名付けた、と言う人もありました。

今、松浦というのは、それが訛ったものです。その国の女たちは、毎年四月上旬になると、釣針を河の中に投げ入れて鮎を獲ります。
その習わしは、今も絶えず続いています。不思議なことに、男たちが釣りをしても、魚を獲ることはできないのです。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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