会社を辞めたり大病で入院したり、先の冬から春にかけてはずいぶんあわただしかった私はしばらく実家に帰っていたのだが、春になって無事に加寿子荘に帰ってきたのはアルバイトの話を聞いていたからである。
お友達が勤めている会社でアルバイトに空きがあり、毎日勤めるほどの仕事でもないそうなので、体慣らしにはちょうどいいしぼちぼち始めてみることにしました。三か月ほどの無職生活は終わりとなります。
「 牛込の加寿子荘」 第四回
2012年10月3日
築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説!
(『少年タケシ』2010年12月更新分より)
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