ドリブルで99%抜ける方法がある!

ほぼ確実にドリブルでディフェンスを抜くことができる方法があります。ドリブルでどうやったらディフェンスを抜くことができるかが分かれば、サッカーはもっと楽しくなるはずです。現役日本代表にもドリブルを伝えるドリブルデザイナーが見出した「99%抜けるドリブル理論」のエッセンスをここにご紹介します。

皆さんはドリブルがうまくなりたいですか? それはなぜですか?
「勝ちたいから」「カッコいいから」といった答えが多いでしょうか。

では、なぜサッカーをしますか?
「おもしろいから」「好きだから」という答えが多いかもしれません。

人それぞれ答えがあると思いますが、「サッカーを楽しみたい」という気持ちは、皆さんに共通しているのではないでしょうか。
僕もそうです。でも、サッカーって苦しいことも多いんですよね。試合に出るために、目の前の相手に勝つために、少しでも上手になるために、一生懸命に練習をしなければなりませんし、たくさん走らなければなりません。当然、辛いときもあるはずです。

僕は、幼い頃、喘息がひどく入退院を繰り返すような病弱な子どもでした。体が小さく線も細かったので、サッカーを始めた小学生の頃からフィジカル的なハンデを常に感じながらプレーしてきました。一時期は体を大きくしようとさまざまな努力をしましたが、体は大きくなりませんでした。嫌いなもの、苦手なものに取り組んで、弱点を克服しようとしているうちに、いつの間にかサッカーが楽しいものではなくなってしまいそうな時期もありました。

そんな時に僕に大切なことを気づかせてくれた選手がいました。僕が高校生のときに、アルゼンチン代表で活躍していたパブロ・アイマールという選手です。彼はチームのために勝利を目指して戦いながらも、サッカーを心から楽しんでいるようでした。その姿を見て、「僕もこんな風に楽しみながらプレーしたい」と思うようになったのです。

そして、同時にこう決意しました。

「僕にはすべてを手に入れるほどの才能はない。だからこそ、自分が好きなドリブルを追求していこう」と。

楽しいからやっているということを忘れたら、苦しいときに逃げてしまいます。楽しいことをやっているとき、人は幸せを感じることができます。サッカーだって、せっかくやるなら楽しみながらやったほうがいい。

これから伝えていくことは、皆さんがサッカーを楽しむために必要な要素であるドリブルについてです。ドリブルでたくさん抜けるようになったら、サッカーが楽しくなりそうだと思いませんか。

僕は長い間ドリブルを研究して、「99%抜けるドリブル理論」を見出しました。この理論を身につければ、誰でもドリブルで目の前の敵を抜くことができるようになります。このドリブル理論がサッカーをもっともっと楽しんでいくうえで、少しでも皆さんの役に立つことができたら、これ以上うれしいことはありません。

99%抜けるドリブル理論が目指すもの

すべての技術は試合で使えなければ意味がありません。僕の理論も根底には、ドリブルを試合で使えるようにしてもらいたいという想いがあります。でも、試合でドリブルを使うのは勇気がいりますよね?

たとえば調子が良くないとドリブルができなくなってしまうことがありませんか? チームメイトに迷惑をかけちゃいけない、奪われたらどうしよう、などとメンタルが消極的になってしまうのです。でも僕はいくら調子が悪くても、ドリブルをすべきシーンならば怖がらずにドリブルをしてもらいたいんです。

皆さんは、これから「99%抜けるドリブル理論」を学んでいくうちに自分が技術を磨けば、どんな相手でも抜けるようになることに気づいていくでしょう。すると失敗を環境のせいにしなくなります。ピッチ状態が悪いとか、相手が強かったとか、そういうことではなく、自分自身の問題であることに気づくことができます。

自分のドリブルが失敗したときに、なぜ失敗したのかをちゃんと考えられるようになれば、それは上達の第一歩です。練習が足りなかったとか、取るべき選択を間違えたとか、プレーを反省して、自分自身を成長させていくことができるのです。

このように自分自身を成長させながら、勇気を持って挑戦しよう、試合中でも積極的にドリブルで仕掛けてみよう、次は成功させられるようにもっと練習しようと思ってもらえるようになるのが、この理論が目指すところです。

ドリブルの3つの種類

ひと口に「ドリブル」と言っても、ドリブルには3つの種類があります。「抜く」「運ぶ」「守る」です。サッカーにおいてドリブルを使うときは、この3つを状況に応じて使い分けていくことになります。この中で、皆さんが特によく目にするドリブルはどれでしょうか? 答えは、「運ぶ」ドリブルと「守る」ドリブルです。

「運ぶ」ドリブルは、ボールをスペースに動かすドリブルのことを指します。自分の前方にスペースがある場合、文字どおり、前方にボールを運ぶようにドリブルしますよね。また、「守る」ドリブルは、目の前にディフェンスがいるときに、ボールとディフェンスの間に自分の体を入れて、相手にボールを奪われないようにキープするドリブルのことを指します。

実は「運ぶ」ドリブルや「守る」ドリブルというのは、頭に「安全に」とか「ボールを奪われないように」という言葉が隠れています。「安全にボールを運ぶ」「ボールを奪われないように守る」といった感じです。安全・確実であることが前提のドリブルですから、利用する状況も、比較的ゴールから遠い位置で使われることが多いと言うことができます。

では、「抜く」ドリブルとはどんなドリブルでしょうか。サッカーやフットサルをしていると、たまにゴールから遠ざかってドリブルをしてしまうケースを見かけます。コーナーフラッグのほうに向かってドリブルしたり、自陣に戻ってしまったり。いくら華麗なフェイントをしていようとも、これでは「抜く」ドリブルとは言えません。ゴールを奪うためには、ゴールに近づいていかなければならないからです。「抜く」とは、目的とするゴールから線を引いたときに、相手よりも自分のほうがゴールに近い状態になることを指します。「抜く」ドリブルというのは、あくまでもゴールに向かっていくことが前提になるということをよく覚えておいてください。

このドリブルは成功すれば一気にチャンスになりますが、一方でボールを奪われてしまうリスクが高いため、失敗と隣り合わせのドリブルです。「抜く」ドリブルを目にする機会が少ないのは、多くの人にとってボールを奪われてしまうのは恐いことだから、と言えるでしょう。

「抜く」ドリブルはいつする?

皆さんは、どんなときにドリブルをしますか? むやみやたらに、ドリブルだけをしていては、チームメイトに迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。

サッカーは、ゴールを奪い合うスポーツです。いくらドリブルが上手でも、ゴールを奪うためのドリブルでなければ何の意味もありません。僕も現役時代はゴールを奪うために、チームの勝利のためにドリブルを使ってきました。また、2018年ワールドカップ・ロシア大会では、乾貴士選手や原口元気選手といった、ドリブルに優れた選手たちが、積極的にゴールに向かってドリブルを仕掛けていく様子が見られましたが、彼らが得点を挙げたのは決して偶然ではありません。新しく生まれ変わった森保ジャパンでは、前線には、堂安律選手、中島翔哉選手、南野拓実選手ら、積極的にドリブルで仕掛けられる選手が起用されています。彼らは、ゴールに近い位置でボールを持つと、自らドリブルで仕掛けてマークを剥がし、シュートを打ったり決定的なパスを出して、私たちをワクワクさせてくれます。

つまり、抜くドリブルはゴールを奪うために、ゴールに近い位置で使うと、より効果的なのです。いま日本には技術のある人はたくさんいます。だからこそ勝利のためにドリブルで勝負しようとする人がもっともっと増えていってほしいと思います。そこで大切になってくるのが「チャレンジする心」です。このドリブル理論を学びながら、チャレンジする心を身につけ、自らドリブルでゴールに向かっていくような選手になっていってほしいと願っています。そんな選手が増えれば、ゴールの確率はどんどん上がっていくでしょう。なにより、そうなれたらサッカーがもっと楽しくなると思いませんか?

「99%抜けるドリブル理論」は、ロジック×テクニックでできている

ドリブルで「抜く」ための方法を体系化したものが「99%抜けるドリブル理論」です。この理論は手品に例えることができます。

手品には必ずタネがありますよね? そして、それを実行する手さばきがあれば、手品は完成します。これと同じように、ドリブルにもロジック(タネ)があり、そのロジックを実行できるテクニック(手さばき・動作)があれば、必ず抜くことができるんです。

「99%抜けるドリブル理論」は、ロジックとテクニックの2つの要素で成り立っていますが、手品と同様、ロジックを知らなければ、どんなテクニックが必要なのかもわかりません。まずはこのロジックを学び、「なぜ抜けるのか」をインプットしながら、抜けるイメージを完成させていきましょう。

次の回からは、具体的に「ドリブル理論」のロジック(タネ)を紹介していきます。「ロジック(理論)」と「テクニック(技術)」を身につけ、ドリブルを通じて、もっともっとサッカーを楽しみましょう。

<今回のまとめ>
●ドリブルには「抜く」「運ぶ」「守る」の3種類がある
●「抜く」方法がわかれば、ドリブルでチャレンジしやすくなる
●「99%抜けるドリブル理論」は、ロジックとテクニックでできている

構成:瀬川泰祐

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この連載について

99%抜けるドリブル理論入門

岡部将和

ほぼ確実にドリブルでディフェンスを抜く方法があります。その方法と、それを実践するテクニックを身につければ、誰でもディフェンスを抜けるようになるのです。そうなったらサッカーはもっと楽しくなるはず。現役日本代表にもドリブルを伝えるドリブル...もっと読む

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コメント

shigekey "「99%抜ける 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

sena_spz サッカー全然やったことないけど気になる!最近は色んなスポーツの技術、知識がYouTubeとか本で得られるな。素晴らしい! 約2ヶ月前 replyretweetfavorite