だから北原白秋の言葉で恋に落ちる

「モテる文体とはなにか?」を徹底的に分析する連載です。今回は、天才詩人・北原白秋さんの「発想が膨らむ書き出し」について解説します。書評ライター・三宅香帆さんの著書『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』から特別収録。

北原白秋の配合力
共通点が見つかれば、どこだって素敵な世界だ。


書き出しさえばしっと決まれば、そのあとどんどん書いていける。
文章のはじまりって難しいので、そこさえ決まっていれば!
って思いますよね。

では逆に、どんどん続きを書かされてしまうような、「魔法の書き出し」というものが存在する、としたら?

北原白秋先生の書き出しがまさにそうなんです。

ポイントは、はい、これ。

〉桐の花とカステラの時季となった。

「2つの言葉を並べる」ただそれだけです。

あまりにも美しい北原白秋先生の文章ですが、その中で語られているのは「カステラ最高」だけ。
初夏、淡い紫色の桐の花が飾られたテーブルに出される、少しぱさぱさしたカステラが最高なんですって。

そ、そんなの私でも書けるもん!

とすねたくもなるけれど、北原白秋先生のセンスがすばらしいのは
「カステラ」について語るために、わざわざ「桐の花」を隣に置いたところです。

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文芸オタク女子の バズる文章教室

三宅香帆

こんな書き方もありだったのか! 文芸オタク女子が暴露する、「モテる文章の秘密」がいっぱい。文章を書くという行為が、今よりもっと面白くなるはずです。

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コメント

yoshinon 確かにグッとくる文章だ。 9日前 replyretweetfavorite

NRFC_JP だから 北原白秋の言葉で 恋に落ちる。 *三宅香帆さん| 10日前 replyretweetfavorite