堺雅人の説得力
ほんとに? たしかに! 絶対そうだ!
最初と、最後に結論を。
そう、国語の授業で習いました。「説明文」あるいは「論説文」の項で出てくる手法です。
最初に導入部分でまとめる。具体例を挙げて説明する。最後に結論を言う。
つまり「言いたいこと」を使って、「その根拠」をはさむ。
この手法を、私は“サンドイッチ文章”と名付けているのですが。
このサンドイッチ文章は、「説明文」や「論説文」のような固めの文章じゃなくても、意外とよく使えます。
著名人のエッセイというものは、基本的に日常のなんでもない出来事や、気持ちを淡々と綴ったものが多いもの。
好きなひとが読むものだから、その著名人なりの視点さえあれば十分。
しかし堺さんの文章は、いわゆる“著名人のエッセイ”でありながら、鋭い考察が多く、
特にファンじゃなくても「へえ〜」と興味深く読まされてしまいます。
その万人に通じる説得力は、一体どこから生まれるのか。
その秘密の一つは、「言いたいこと」と「その根拠」の使い方、にあるようです。
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