対話のプロセス2.観察「溝の向こうを眺める」
準備段階で、自分と相手のナラティヴには隔たりがあることがわかりました。向こう岸にいる相手が、一体どんな環境、職業倫理などの枠組みの中で生きているのか、そのナラティヴをよく知ろうとするのが次の段階です。
じっくりと相手や相手の周囲を「観察」してみましょう。相手にはどんなプレッシャーがかかっているか、相手にはどんな責任があるか、相手にはどんな仕事上の関心があるか、それはなぜか、など、いくつもの気づきが得られると思います。
適応課題が生じるのは、生じるなりの理由があります。その理由がわかってくると、こちら側でもどのように相手にアプローチしていくことができるか、その手がかりになるものがきっと見えてくるはずです。
つまり観察とは、こちら側がどのように働きかけることができるか、そのリソースを掘り起こす作業なのです。この段階をじっくり取り組んでおくと、次の解釈・介入のフェーズでの取り組みがかなり広がります。
対話のプロセス3.解釈「溝を渡り橋を設計する」
観察することで、相手のナラティヴを把握できれば、自分の言っていること、やろうとしていることが、相手にとって意味のあるものとして受け入れられるために必要なポイントが見えてくるはずです。
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