【1】
最高のコンテンツをそろえること。
シンプルだが、それが競合対策だ
ネットフリックスにとって長年のライバルは米アマゾンだ。2007年、ほぼ同じタイミングで動画配信事業に乗り出したからだ。最近では米アップルの「アップルTV+」や米ディズニーの「ディズニープラス」など、強敵が現れている。
リード・ヘイスティングスCEOは、そんなライバルに勝つための戦略について、「良いコンテンツをそろえる。それに集中することだ」と、事あるごとに述べている。余計なことは一切しない主義だ。
姿勢は一貫しており、「われわれのコンテンツ投資額は、40億~50億ドルを投じるアマゾンの2倍だ」と、ジャーナリストを集めたイベントで胸を張り、対抗心をのぞかせている。
また、こうも語っている。
「アマゾンが良い作品を出せばうらやましく思うし、良いアイデアを思い付けばまねしたくなる。ライバルがいれば、最高の仕事ができる」
常にライバルを意識し、それによって自社の強みや戦略を再認識してブレを防いでいるのだ。
ただ、あくまでテレビ番組と映画、ドキュメンタリーの分野だけだ。スポーツやニュースには手を出さない。
【2】
音楽の曲数と比べたら
動画コンテンツの数はちっぽけなものだ
高速インターネットが世界中で整備され、人々はスマートフォンやタブレット型端末で、いつでもどこでも好きなゲームや音楽、映画を楽しむようになった。
流通するコンテンツは爆発的に増え、人々の限られた時間の奪い合いが始まっている。
そんな中、ネットフリックスは次々と新しいコンテンツを獲得し、湯水のようにカネを使っている。
そこで浮かぶのが、「コンテンツが多過ぎて、人々は消費し切れなくなるのではないか」という疑問だ。
ところがヘイスティングス氏はこの指摘を一蹴する。
「コンテンツが多過ぎないかって!? 音楽は年に何曲、世に出るのか。軽く100万曲は超えるだろう。それに比べたら動画コンテンツなどちっぽけなものだ。だから、これからもあらゆるコンテンツに投資する」
動画コンテンツへの投資の勢いを決して緩めることはなさそうだ。
【3】
データは売らないしどこにも出さない。
会員のためのものだ
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