会社員かフリーランスか、は二者択一ではない

「三連休」という暦に衝撃を受けた、barbossa店主・林伸次さん。自営業者だと暦に関係なく働かなければいけませんが、それでもサラリーマンが嫌で選んだ自営業。そんな林さん自身の問題から、現代の働き方について考えます。

会社員より自営業者の方が幸福感が強い理由

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

先日、9月の3連休の前日に、中野のジャズ喫茶ロンパーチッチのマスターがこんなツイートをしていました。

@rompercicci
オープンしました'∀')ノ え? みんな今日働いたら明日からまたお休みなの? 3連休? その間お仕事しなくてお金どうなるの? え? お給料出るの? ナニソレ!? その仕事やらせて! ぼくも会社員にならせてッ!!…って自分が会社員イヤすぎて辞めた過去を忘れて思う。秋の風。今日もお待ちしてます。
午前11:05 ・ 2019年9月20日

気持ち、本当にわかります。自営業者としては「有給ってどういうこと? 働いていないのに給料があるって?」とか、「やっぱりボーナスが大きいんだよなあ。あれで海外旅行とか大きい買い物ができるんだよなあ」とか色々と思ってしまいます。

でも、ロンパーチッチのマスターも書いているように、あのサラリーマンという不自由さが嫌で嫌でやっと独立したはずなんですよね。橘玲さんの『幸福の資本論』に、「幸福感」についてこんなことを書いてありました。

収入が少なくても、会社員より自営業の方が人生の満足度が高くなるのは、自分の好きなことをして自己実現できるからだけではありません。時間(いつどれだけ働くか)と人間関係(誰と働くか)が選べれば、それだけで幸福感は大きく上がります。

自営業の方がやりがいがあったり、自分の好きなことができるだけではなく、「時間(いつどれだけ働くか)」と「人間関係(誰と働くか)」を選べるから、なのだそうです。

また、人間は親しい人との死別のような大きな苦しみより、断続的に続く小さな苦しみ、例えば「毎日の満員電車の長時間通勤」の方が、より不幸になるという研究もあるそうなんです。一見分かりづらいですが、橘さんは「嫌な上司と毎日顔をあわせる」という例を挙げていました。確かにその辛さは近しい人の死より辛いかもしれません。サラリーマン特有の、取引先や上司を変えられないことや、勤務時間を縛られることって、実はすごく人を不幸にするんですね。

確かに僕の場合、満員電車に乗らないし、朝は必ず何時までに出社というのもないし、同僚もいないし、お客様も良い人ばかりだし、暇だとお店を閉めて帰ったりするし、原稿仕事の相手も良い方ばかりなので、なるほど、サラリーマンより幸せなのかもって感じ始めました。

かつてはほとんどの人が自営業者だった
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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

acchi1211 会社員嫌だ!ってなってた時期もあったけど、最近はむしろ会社員でいたいもんなぁ🤔 4日前 replyretweetfavorite

shigekey "もしかして、あと何百年かすれば、「一生ひとつのだけの職種」だったのは、昭和と平成の一時期だけの特殊な時代だけと言われるようになるかもしれません。" |林伸次 @bar_bossa | 4日前 replyretweetfavorite

mnblue_ 同意すぎてヘドバンレベルで頷いてしまう… https://t.co/QAZJBoe5PC 4日前 replyretweetfavorite

datadisk_tokyo 安定より安心して働きたい、その「安心」はどこから来るのか?幸せ、楽しい、生きがい、やりがい?考えさせられるお話でした! :D 4日前 replyretweetfavorite