発達性トラウマ

「すぐにびっくりする」「うるさい場所を嫌がる」…。5人に1人といわれる敏感気質(HSP/HSC)のさまざまな特徴や傾向を解説。HSCの子を育てる親向けに、「敏感である」を才能として活かす方法を紹介します。『子どもの敏感さに困ったら読む本』をcakesで特別連載!(毎週木曜更新)

発達性トラウマ

 発達性トラウマという概念があります。近年、注目されるようになってきている概念で、
トラウマ心理学ではすでに使われています。
 先ほど説明したように、生まれたときには神経の連絡網になんら異変がなかったはずの 人が、強いストレスを浴び続けることで、神経ネットワークの接続の障がいを起こしてし まうというものです。
 厳しいしつけ、身体的・心理的な虐待、過保護や過干渉による心理的束縛、家族内不和、 深刻ないじめ、性的虐待、あるいは家族の死による悲嘆などが続くと、子どもは家庭生活 で安心感を得ることができず、慢性的なストレスにさらされます。それが発達性トラウマ となり、不安や恐怖、過剰な緊張により心身のバランスを崩し、心の病に陥ってしまう ケースも少なくないのです。
 発達の過程で子どもたちが傷つくと、心の基本構造に変化が生じ、次の3つの症状とし てあらわれます。

1 自尊感情の低下(自分を好きになれない)
2 対人関係、社会性の偏り(友人を作れない)  
3 衝動コントロールの問題(感情のコントロールができない)

 その3つが最初からだったのか、それともトラウマで起こったのかの判断は難しいです が、そういった症状のある子の脳に、神経ネットワークの接続の障がいが起きているとい うことがわかってきたのです。
 自分を好きになるということがとても大事です。自分を好きになれなくなると、友だち との関係が壊れていく、感情がコントロールできなくなる。そして、心の病を招いてしま うのです。

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子どもの敏感さに困ったら

長沼 睦雄

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