桃山商事の恋バカ日誌

家賃を払わず家事も一切しないクソメン彼氏と別れない理由

「失恋ホスト」として数々の恋愛相談を受けてきた恋バナ収集ユニット「桃山商事」の3人が、さまざまな角度から恋バナ談義を繰り広げるこの連載。テーマ「別れない理由」の第2回は、「なぜそんなにひどいカレシと付き合い続けているの…?」と尋ねたくなるクソメンエピソードから始まります。別れられない背景には、人間の厄介な感情が関係していました。

カレが滞納した家賃の額は……

【登場人物】

清田隆之
桃山商事・代表
1980年生まれの文筆業

森田雄飛
桃山商事・専務
同じく1980年生まれの会社員

ワッコ
桃山商事・係長
1987年生まれの会社員

清田 桃山商事の恋バナ連載、今月は「別れない理由」について語っています。

ワッコ 前回は、苦しい結婚生活を続けている女性たちの「別れない理由」が色々出てきましたよね。お金とか子供とか……。

森田 辛い話が多かったよね……。今回はカップルの「別れない理由」も取り上げてみたいなと。

清田 女性から恋愛相談を受けていると、なぜそんなにひどいカレシと付き合い続けているのか不思議に思うことがよくある。最近失恋ホストに来てくれたある女性の同棲中のカレシが、まさにそういう感じだったんだけど。

ワッコ 清田さんとわたしの二人で受けた相談でしたよね。会社の同期で付き合い始めて7年、同棲を初めて5年半とのことでした。

森田 長い付き合いだなあ。

ワッコ 猫も飼ってるって言ってましたよね。

清田 彼女は31歳で結婚も考えているんだけど、カレがあらゆる面でだらしなくて家事も何もやらないところが気になっていた。何よりやばいのが……カレが家賃をずーっと滞納してるらしいんだよ。

ワッコ 確か、積もりに積もって150万円分。

森田 えええ!? それを彼女が全額払ってるってこと?

ワッコ そうなんですよ。「ちゃんと返して」と彼女が詰めても、「いつかは返すよ」みたいにはぐらかされるみたいで。

清田 「返すつもりはあるけど、金がない」とか言うんだって。けど、彼女とカレは同期だから給料もほぼ同じで、給料日も一緒なわけよ。そのうえカレは家賃も払ってないのに「金がない」と。

森田 一体どういうことなの!?

清田 とにかく金遣いが荒くて、趣味に金を使いまくってるみたい。ジム、自転車、各種ガジェット、ギターなどなど。漫画や本も好きだって言ってたかな。

森田 浪費グセがすごい……。

ワッコ 家賃も払わず掃除も一切しないのに自分の物はたくさん買うから、家にある8割ぐらいがカレの荷物なんだって。服も好きって言ってましたよね。

清田 だから見た目は洗練されてるわけ。ジムにも行ってるのでシュッとしていて……。それで彼女に「最近太った?」とか聞いてくるんだって。「ぶーちゃん」とかいうひどいあだ名をつけられたとも言っていた。

ワッコ 彼女は細身ですごくかわいい方なのに、繰り返し「ぶーちゃん」って言われるから、自分が太っているんじゃないかという呪いをかけられてました……。

森田 ひどい。

ワッコ さらに、カレには浮気疑惑もあるんですよ。相手は、会社の若い女の子らしいです。アタリはついてるみたいで。

森田 100点満点……気分が悪くなってきたよ。

清田 極めつけは、最近カレは彼女に黙って近くに家を借りたんだって。

森田 へっ? どういうこと!? だって家賃も払えないはずじゃなかったの?

ワッコ 払ってないのに、なんですよ。

清田 カレは脇が甘いから、契約書が棚の見えるところにポンと置いてあったらしい。彼女が「これは何? なんで家を借りたの?」と聞いたら、「ちょっと距離を置いた方がいいかなと思って」みたいなことをごにょごにょと言っていたらしい。

森田 なんだよそれ!

清田 ちなみに猫は二匹飼ってるんだけど、二人とも猫が大好きだからということでペット可の物件を探して今のところに住んでるのね。カレは世話はしないけど、可愛がってはいたみたいで。

森田 二匹いると世話も大変そうだな……。

清田 でも、次にカレが借りた部屋はペット不可の物件らしいのよ。ということは、カレの意思はどうであれ、家賃だけでなく猫までも押し付ける形になるよね。彼女はそこにも深い絶望を感じていた。

森田 本当に最低だな……。

清田 ただ、実際に二人はまだ恋人関係にあった。それで彼女に「これからどうしていきたいか」を聞いてみたら……彼女としてはカレにお金を清算してもらい、今までのことを謝罪してもらったうえで関係を続けたいとのことだった。

森田 そうなんだ……。聞いてる限りでは、100点どころか120点くらいでクソメンだと思うんだけど、彼女の「別れない理由」はなんなのかな?

清田 聞けばそれがたくさんあって。彼女はこれまで恋愛でいい経験をしたことがなくて、ひどい恋愛ばかりしてきたらしいんだよね。今まで付き合った男性はカレ以上のクソメンだったみたいで。

ワッコ 今のカレは、お金とか生活面以外では「いいやつ」だと言ってました。趣味も合うし、楽しい時間を過ごすという点では全く問題がない。おおらかな性格で、怒ったりしないところもいいと。

清田 今までのことを考えると、この先カレよりもマシな人が現れると思えないみたい。

森田 外野からすると「もっと他にいい人がいるでしょ!」と思っちゃいそうだけど、実際に彼女が経験してきたことが彼女にとっては一番説得力があるもんね……。周りが思う以上に、本人にとっては抜け出しづらいんだと思う。

清田 クソメンに惹かれてしまう悩みについては、『生き抜くための恋愛相談』でも取り上げた。クソメンはこちらが何もしなくても次々と「解決すべき問題」を起こすから、その度に感情や思考を揺さぶられて退屈しないんだよね。

森田 それと、カレがひどければひどいほど、カレと過ごす「楽しい時間」の相対的な価値が彼女の中で上がるんだと思う。彼女の感情はジェットコースターみたいに上下しているはずなんだけど、その落差は「下」が低くなるほど大きくなる。

ワッコ 皮肉な構造ですね……。

我慢した分だけ報われたい

清田 あと、彼女には「元を取りたい」という気持ちもあるようだった。我慢したぶんだけ報われたいし、辛かったことをわかってほしいと言ってた。

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桃山商事の恋バカ日誌

森田雄飛(桃山商事) /清田隆之(桃山商事) /ワッコ(桃山商事)

2001年の結成以来、「失恋ホスト」として1000人以上の男女から恋のお悩みやエピソードを聞き続けてきた恋バナ収集ユニット「桃山商事」がお届けする、新感覚の恋バナ談義。普段ほとんど語れることのない恋愛の様々なテーマを毎回ひとつ取り上げ...もっと読む

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コメント

Ayoshida_MM 素晴らしい。 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

minakami021 恋人と別れる時『元を取りたい』って気持ちと戦うよな...めっちゃわかる。 https://t.co/TFvXeSVGXR 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

tabibito3twi 恋愛におけるサンクコストは重要なポイントにゃね 約2ヶ月前 replyretweetfavorite

thinktink_jp "「元を取りたい」という気持ちはすごくよくわかる。経済学の用語で「 サンクコスト 」というものがあって、「すでに支払ってしまっ..." https://t.co/uScEo1Qclw https://t.co/r0yz4sE2Sl #drip_app 約2ヶ月前 replyretweetfavorite