ラグビー中継で目立とうとしない舘ひろし

開催国の日本が強豪国を次々に撃破し、ベスト8入りしたラグビーワールドカップ。日本テレビにラグビーワールドカップ応援団長として出演していたのが舘ひろし。普段、ドラマ以外ではそれほど見ることがない大物俳優は、ラグビー中継でどのように立ち回ったのでしょうか。


「4年後の感動を楽しみにしています!」

決勝トーナメントに進出するも、惜しくもベスト4を逃したラグビー日本代表。終了後、スタジアム周辺にいた観客にカメラを向け、「4年後の感動を楽しみにしています!」と涙ぐむ様子を拾っている。こういう感想を耳にすると、やっぱり立ち止まってしまう。物事に深く感じ入って心を動かすことを「感動」と呼ぶのだから、「4年後も、自分がそんな状態になれることを楽しみにしている」という宣言ってどうなのよ、とは思うものの、そういう細かい指摘を投げてはいけない雰囲気をさすがにキャッチしている。「選手たち、マジですげえ!」で終わればいいのに、「次の感動を!」と介入していく感じに引っかかる。

とはいえ、選手も、観衆に対して手厚く感謝し、テレビ中継でも、実況や解説担当がこうやって「にわかファン」が生まれることが重要と述べていたのだから、「次の感動を楽しみに!」は正解なのだろう。その感じに引っかかるなら見るんじゃないよ、なんて言われるのだろう。でも、むしろ、選手に対して、純粋な尊敬や感謝を向けているのは、「自分は今、こんな感じです。そう、猛烈に感動しているんですよ!」なんて伝えずに、テレビの前でじっくり鑑賞した自分ではないかとも思う。だが、そうやって比較すること自体、不要なことではある。

「日本人より日本人らしい」というマジックワード
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365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

aska04170166 #スマートニュース 25日前 replyretweetfavorite

sabaori すごい視聴率で国中が盛り上がっちゃってるときテレビ批評系コラムニストは必ず斜に構えたこういうテキストを書く。 これはもうナンシー関さんが確立したお作法。 つまりナンシー関は利休。 https://t.co/Jmud7qUdNa 25日前 replyretweetfavorite

Tachi_mania0331 褒めてるのかディスってるのかよくわからない文章です…(苦笑) 26日前 replyretweetfavorite