前回、見知らぬ人に日本人は冷たいというお話をしたら、最新の「人助け指数」で日本が最下位になった、というニュースが出ていました。
これは、日本人に「(初対面の)人を信頼する」人が少ないことと関連があると言われています。今日はそんなお話です。
子育て中の主婦の「公園デビュー」の辛さはよく知られています。日本人は友達になるのに時間がかかるため、「最初にしっかり好印象を与えて友達を作らないと、仲間外れにされてしまうかも」という事情が、「公園デビュー」のキツさに結びついているのかもしれません。
さて、以前、インタビューした知日家のマレー人が
「マレーシア人ってすぐに友達になってくれるんですよ!」
と言っていました。
そういえば、私がマレーシアで初めて不動産を借りたとき。不動産屋さんが契約終了とともに言いました。
「じゃ、これで契約は終わりだけど、今日から私とあなたは友達だから」
最初、私は意味がわかりませんでした。
何で客の私と不動産屋さんのあなたが友達になるのか?と。
不動産屋さんとは、契約が終わったらトラブルでもない限り、関係はおしまいじゃないですか。
その後、本当に彼女は私の友達になってくれました。
突然やって来て「電気代の請求見せて。高いから、電球変えたら」などと教えてくれたり、電話をかけてきては、「ちょっと時間ある? 今、下に来てるのよ。面白い新聞記事を見つけたから会いたい」とお茶に誘ってくれたり。こわそうな人だと思ってたけど、メチャクチャ親切な人でした。
そして、気がつきました。彼女、私だけじゃなくて、部屋を紹介したコンドミニアムの住人、みんなと友達になっているんです。一度彼女の家のホームパーティーに呼ばれて行ったら、そこには彼女のかつてのお客さんだった、アフリカの人や中東の人もいました。
彼女はマレー人のお客さんと日本に旅行もしてました。人種も慣習も違う(しかもお客さん)のに、一緒に海外旅行できるんですね。
日本人は人を信頼するのが難しい
人間には赤の他人を信頼する「高信頼者」と信頼しない、「低信頼者」がいるそうです。そして、日本人には「低信頼者」が多いのだそうです。
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