わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

東国の民、着任前に亡くなった総督の亡骸を盗む【第十二代最終章】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した『わかる日本書紀① 神々と英雄の時代』から、日本の正史を学ぶ連載。

ヤマトタケル、帰還の途に病没。
白鳥陵(しろとりのみささぎ)②

【前回のおさらい

五十一年正月七日、臣下たちを招いての宴が数日続きました。
そのとき、皇子・ワカタラシヒコタケウチノスクネは宴の庭に参上しませんでした。天皇がそのわけを尋ねると二人は、
「宴の日には、臣下たち、百官は必ず心が遊びの方にあって、国事の方にありません。狂った者が警備の隙を窺っていないとも限りません。それで門下に控え非常時に備えていました」
と答えました。天皇はそれを聞いて褒め、特別に寵愛しました。

八月四日、ワカタラシヒコを皇太子に立てました。この日にタケウチノスクネに命じて棟梁之臣(むねはりのまえつきみ)※1としました。
ヤマトタケルが腰につけていた草薙横刀(くさなぎのたち)※2は、今は尾張国の年魚市郡(あゆちのこおり)※3熱田神宮(あつたじんぐう)※4にあります。

さて、伊勢神宮に献上された蝦夷(えみし)たちは、昼夜、喧(やかま)しく騒いで出入りにも礼を欠いていました。そこでヤマトヒメは、
「この蝦夷たちは神宮に近づけてはなりません」
と言って、ただちに朝廷に進上しました。それで、御諸山(みもろのやま)のほとりに置くことにしました。しかし、まだいくらも経っていないのに三輪山※5の木をことごとく伐り、近隣の村でわめき騒いで里人を怖がらせました。

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マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代

村上 ナッツ,村田 右富実,つだ ゆみ
西日本出版社
2018-12-18

この連載について

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わかる日本書紀① 神々と英雄の時代

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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