“お父さん”にはカッコよくて面白くあってほしい

海猫沢めろんさんと下田美咲さんの対談第5回目です。前回は男が育児に興味を持てない理由を語り合いましたが、今度は理想の“お父さん”とは何かについて徹底トーク。子育て中のお父さんはファッションに気をつけるべきなのか、育児に必要なテクニックとはなにか、ふたりが持論を交わします。(構成:堀田隆大)

どうして育児中の男はダサくなるのか?

海猫沢めろん(以下、海猫沢) 世の中のお父さんになってしまった男って、総じてダサいんですよ。かっこよくなった人なんてほとんど見たことない。

下田美咲(以下、下田) 分かります! ショッピングモールで買い物している子連れの男性の服装を目にしても、「え! なんでこんなにダサい服装してるの?」って。まぁ、お母さん側も比べるとトントンって感じですけど。親子の年齢を確かめながら「この2人が3年前にセックスしたのか……マニアックだな……」って思ったりしています。

海猫沢 すごく分かる……。僕はいまだに童貞マインドが死ななくて、新海誠の映画みたいに、「大人は汚い! セックスは汚い! 俺も死ぬべき!」って考えてしまうんですが……。スーパーで買い物をしている人たちを見て、「人間の背後にある無限のセックス」を感じて、吐き気がしてしまったこともありました。

下田 児童館とかに行くと妙に生々しく感じてしまうことがありますね。「つい最近セックスしてたってことじゃん!」って。

海猫沢 これは離婚した男の人に多いパターンなんですけど……子どもができてお父さんになったとしても、自然には“かっこいいお父さん”というセルフイメージに変わらないんですよ。「俺はお父さんなんかじゃない! 俺は昔のままの俺だ!」って、父として成長することを否定してしまい、苦しんでうまくいかなくなる……。解決策はいいロールモデルを見つけることだと思うんです。でもそれがなかなかない。

下田 私の旦那さんの場合はすごくかっこいいお父さんを目指している人だったけど。

海猫沢 育児のために男としてのセルフイメージを更新できてるんですから、すごいなって思いますよ。

下田 かっこいいお父さんになりたくて、だから早く子どもが欲しいっていってましたね。

海猫沢 彼のいう「かっこいいお父さん」ってどういうお父さんなんですかね?

下田 すごいチャラチャラしたお父さんだと思います。

海猫沢 具体的にはどういう感じですか?

下田 うーん……とにかくチャラッチャラのガッチャガッチャ(笑)。超カラフル。信号機かなと思うくらい。お父さんだからこそ、いい服を着たいって感じなのかな? 彼はハイブランドが好きで、いいことをしたらご褒美として買ってあげるようにしているんですけど。

海猫沢 ドルガバとか身につけてそう感じですかね。

下田 まさしくそうです。好きなブランドもので身を固める感じです。

海猫沢 授業参観とか最高におもしろいことになりそう。

下田 多分それを目指しているんだと思います。

海猫沢 ぼくぐらいの格好でも学校では嫌がられるから、絶対ムリだと思う(笑)。髪がちょっと長いだけでも周りから浮くんですよ。熊本だと、若いお父さんたちってスポーツ系のジャージを着た人が多いんですけど、旦那さんはずいぶん違いますね。

下田 こういうファッションを与えておけばテンションが上がる人だから、幸せにしてあげやすくていいですよ。逆に洋服とか興味ないって言われると、どう喜ばせればいいのか分からない。児童館で見るようなお父さんって、、どういう瞬間にテンションを上げて生きてるんだろう?

海猫沢 たしかに……。田舎の実家で観測すると、パチンコ、風俗、車……だったんですけど。それってもう古い世代ですからね。みんな仕事するだけで大変だから余裕ないと思うんですよ。考えてみたら、ぼくも面倒になってイオンとか近所のスーパーで服を買ってますね……。面倒になってくるんですよね。

下田 お父さんはダサいよりカッコいい方が絶対にいいですよ!

旦那の成功哲学は子どもの役に立たない
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海猫沢めろん×下田美咲 ホストに学ぶ育児のテクニック

下田美咲 /海猫沢めろん

2019年7月に発刊された、海猫沢めろんさん原作の漫画『キッズファイヤー・ドットコム』(画・川口幸範/講談社)は、歌舞伎町NO.1カリスマホストが、突然現れた赤ん坊の育児に奔走するストーリー。1巻では、赤子をあやしながらのホスト仕事に...もっと読む

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