メトロポリタン美術館のフォロワー数はコカ・コーラより多い! なぜ?

現代アートの展覧会を開催している森美術館は、日本では早くからSNS運用に注力してきた美術館です。そのSNSフォロワー数は40万人以上。ですが、ニューヨークにあるメトロポリタン美術館の主要SNSフォロワー数は1200万人を超えます。グローバル企業のコカ・コーラやアマゾンよりも多いのです。その理由を美術館におけるシェアのルーツとともに、森美術館のSNS担当者である洞田貫晋一朗さんが解説。著書『シェアする美術』から紹介します。

「シェア」は美術館のルーツでもある

SNSの普及で、「シェア(共有)」という言葉が当たり前に使われるようになりました。最近では、シェアハウス、シェアサイクル、カーシェアなど、社会の隅々にまでこの「シェア」という言葉が広がりつつあります。

実は美術館も、「シェア」がルーツにあることをご存じでしょうか? ここで少し、美術館の歴史にも触れておきたいと思います。

世界最大の規模を誇る、フランスのパリにあるルーヴル美術館。その収蔵品はなんと38万点以上、年間800万人以上が訪れる、世界で最も入場者数の多い美術館のひとつです。

ルーヴル美術館の外観
ルーヴル美術館の外観

ルーヴル美術館は、歴代フランス王の王宮として使用されていたルーヴル宮殿の一角にあります。このことからわかるように、もともと美術品は、王族・貴族といった特権階級の所有物でした。

ルーヴル美術館において有名な《モナ・リザ》もそうです。この作品は、作者レオナルド・ダ・ヴィンチの死後、当時のフランス王、フランソワ1世が買い上げました。そして100年以上、彼らの住む宮殿に所蔵されていたそうです。

そんな《モナ・リザ》が、なぜ一般市民に公開されたのか。きっかけは、1789年に起こったフランス革命です。この革命によって、特権階級によって独占されていた美術品が、市民へと解放、つまり「シェア」されました。

ルーヴル美術館は、フランス革命から4年後の1793年に開館しました。ルーヴル宮殿の収蔵庫が、市民に開かれたわけです。このように美術館の起源には、シェアの思想が深く関わっています。

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シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略

洞田貫晋一朗

森美術館のSNS運用を手掛ける洞田貫晋一朗さんの著書『シェアする美術』から、全12回にわたって連載形式で本の中身を紹介します。国内の美術館では随一のフォロワー数を誇る森美術館ですが、そこに至るまでにどんな工夫がなされてきたのでしょうか...もっと読む

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