ワタナベアニです。久しぶりに台北に行きました。
理屈ではよくないとわかっているんですが、写真を撮るときにどうしても自分が持っている「その街のイメージ」を人物に投影させてしまうことがあります。できるだけ素直に、ありのままに撮ろうと心がけているんですが、こればかりは潜在意識の問題なので、どうしようもありません。
たとえば、台北だと人の印象が優しいのでそうなってしまったり、ニューヨークならポップで自己主張の強い人であることをことさら強調して撮ってしまったり。それは、自分の先入観によるモデル選びにも影響があるのかもしれません。
ただ、どこの街に行っても同じような人が同じように写っているのもまた変な自己主張に見えてしまうので、どこまでを場所の持つ空気にゆだね、どこまでを自分のコントロール下に置くかという難しい問題なのでしょう。とにかくそういう「サトリ」のような妖怪と戦いながら、出会った人を撮っています。
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