前回、マレーシアでは急に休日になっても困らない、と書いたら、「そんなにノンビリしてても社会が回ってるのはなぜ?」と疑問があがりました。私も実は不思議です。
もちろん、資源が豊富だとか、気候が恵まれているとか、災害が少ないとか、いろいろな条件はあるのでしょうが、どうやら海外には日本人ほど長時間労働をしなくても生きていける国がありそうです。今日はここを考えてみましょう。
なぜ、日本人は働き者なのに、余裕が生まれないのか。
一つの理由として、日本人の仕事ぶりが非効率だと言う人がいます。
この記事では無駄なミーティング、プロセスにこだわる、年功序列の歪み、いろんな点が指摘されてます。今日は個人的にマレーシアで仕事する上で、見えている点を書いてみます。
「とりあえずご挨拶」という文化
海外にいると、日本から視察にくる会社が多いです。そして多くの方はよく「とりあえずご挨拶を」「情報交換しましょう」といいます。
ビジネスに入る前に、ぼんやりとした打ち合わせがあるのです。そして、ビジネスの話になっても、肝心の決定は「社内で持ち帰ってお返事します」となり、その場で決定が下されることがありません。
こちらだと経験上、最初から決定権のある人が出てきて、その場で決まることが多いです。
現地の方からは、「日本人は挨拶だけしに来て、その後音沙汰がないので会うのはいやだ」とよく言われるのですが、日本人のほうが相手を信頼するのに時間がかかったり、社内調整に時間がかかったりするのかもしれません。シンガポールのある会社は、日本からの訪問は有料で対応すると言っていました。
だから、現地との会社のビジネスの方が、仕事のスピードが早いな、と思うことも多いです。
上下関係が複雑で合議制
なぜすぐに決まらないかというと、上下関係が複雑で、意思決定にたくさんの人が関わることが多いからではないでしょうか。大きな会社が多く、「上司のハンコをもらわないと決定できない」という人が会合に出てきたりします。
意見がたくさんあって、まとまりません。大学入試への英語の民間試験導入を見ていても、市場の移転問題も、台風で会社に行くかの議論も、紛糾してます。 最近、eSportsでこんな報道がありましたが、これも外から見ていると、一体なぜこんな問題が起こるのかわかりません。
もちろん、マレーシアはじめ多くの国でも揉め事はあります。が、多数の国で、GrabやAirbnb、eSportsは、その都度議論になりつつも、法律を変えるなりして、広まっています。
日本にいないので、正直よくわからないのですが、皆が平等であるべき、国が、自治体がこうするべき、と考えるひとが多いからかなぁ?とぼんやり思ってます。
企画書やリリースが長い
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