育つ環境が何よりも大事ーHSCの育て方ー

「すぐにびっくりする」「うるさい場所を嫌がる」…。5人に1人といわれる敏感気質(HSP/HSC)のさまざまな特徴や傾向を解説。HSCの子を育てる親向けに、「敏感である」を才能として活かす方法を紹介します。『子どもの敏感さに困ったら読む本』をcakesで特別連載!(毎週木曜更新)

育つ環境が何よりも大事

 敏感さが、生きづらいほどひどくなってしまうのは、いろいろな原因が考えられます。
 私は『敏感すぎる自分を好きになれる本』の中で、HSPは、自律神経失調症、パニック発作、うつ病、慢性疲労性症候群など、さまざまなストレス由来の病気にかかりやすいということを書きました。長期間におよぶ慢性に繰り返されるストレスで、交感神経と副交感神経の調整が崩れ、ストレスホルモンが過多の状態になり免疫反応にも異常をきたしやすいからです。
 敏感すぎ気質の人は、大人になっていきなりHSPになるわけではありません。子どものときからずっと敏感だったのです。感じやすく、周囲の影響を受けやすく、傷つきやすい。それだけに、普通の人よりストレスを溜め込みやすい気質です。
 神経発達症は、簡単に言えば、発達の過程で神経の連絡網の形成に不具合が起きてしまう症状です。
 しかし、生まれたときには連絡に問題なかったはずの人が、育つ過程で強いストレスを浴び続けると、連絡網の一部に不具合が生じ、神経発達症と同じような症状が出てくる場合があります。これを「発達性トラウマ」といいます。ストレスホルモンの影響で阻害されるのではないかと考えられています。
 敏感すぎる人は、ストレスを過剰に感じやすいため、そういうことが起こりやすいのです。その過剰なストレスとは何か。
 虐待されて育った、学校時代にいじめがあり不登校や引きこもりになったというような トラウマを抱えてしまうような出来事です。
 敏感体質であっても、理解され、愛され、肯定されて、穏やかな環境で育っていくと、 ストレスは抑えられ、自律神経のバランスも保たれ、病的な症状が引き起こされにくくなる。ところが、育つ環境がストレスフルなものであると、心にかかる負担がキャパシティを超え、ストレス性の病気や症状が出てしまうのです。

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この連載について

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子どもの敏感さに困ったら

長沼 睦雄

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yunoyuno55 HSCを育てる親に向けて、敏感気質(HSC)の特徴や傾向を解説! https://t.co/4nzf4g39Bo #スマートニュース 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

jeoshawaii HSCの気質を理解し大切に愛でて育てても、その先にある社会は残酷だ 。 免疫がないまま社会に出るとすぐに潰れる。「良い子・良い人」は早く卒業させるに限る。 #HSP #HSC https://t.co/BMuipiWZns 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

yomimonocom 「HSCには、敏感さを生かして活き活きと生きている人も多くいます。」 HSPの第一人者、長沼睦雄医師の連載「子どもの敏感さに困ったら」 第30回「」がcakesにて公開!(毎週木曜更新) https://t.co/f9o36KbM1b 約1ヶ月前 replyretweetfavorite