※「フェル先生のさわやか人生相談」は、noteの定期購読マガジン「週刊フェル」にお引越ししました。詳細は記事の最後をお読みください。
なぜだか、一気に好きになってしまいました。
フェル先生はじめまして。いつも楽しく拝見しています。お忙しいフェル先生に、少しだけ私の話を聞いて欲しいです。
最近、会社に気になる人ができました。その方は私より20歳ほど上の独身です。独身ではありますが、その人が私を好きになる可能性は0.1%もありません。根拠は最後にお話しします。
ある日の仕事終わり、私が帰るかと思い立ち上がると、同じフロアのその人の背中が見えました。その人とは何度か数人で飲んだことがありました。お腹も空いたし、思い切ってご飯いきませんかとメールを入れてみることに。その時点ではその人に対して気になるという感情はなく、ただ人として好きというくらいの存在でした。数分後に返信が来て、私たちは飲みに行くことになりました。
イタリアンだかフレンチだかのお店に入り、その人の頼むワインを毎回少しもらったりしながら、私は調子に乗って将来の夢なんかについての話をしました。あとは昔見てたドラマや、読んでいた絵本についての話なんかを。そういうくだらないけどずっとしたかった話をようやくすることができた気がして、とても楽しい時間でした。
次の日も仕事だったので23時過ぎにお開きになった帰り道、今度お家に遊びにきてね、とその人は言いました。仲良しの同僚とでもいいし、1人でもいいよと。
その人と別れ、なんとなく酔いを覚ましたくて、家までの数キロの道のりを歩いて帰ることにしました。橋を渡っていると、メールが来ました。「今日は誘ってくれてありがとう、夢の話素敵です、今度お家でゆっくり聞かせてね。」と。それで、まさにその瞬間だったと思います。なぜだかはわかりません。
一気にその人を好きになってしまいました。
今度、その人のお家に遊びに行きます。その人が私を好きな可能性は0.1%未満。なぜならその人は私と同じ性別だから。私が好きなのは同性だから。その人もそうだったらいいけど、その人は昔結婚していたこともあるし、きっと違う。性的指向の違う方を好きになっても良いことはないので気をつけてはいるのですが、何かのきっかけにふとそういう気持ちが芽生えてしまいます。
そして0.1%は……可能性があるだろうかとも考えてしまうのです。フェル先生。フェル先生は、異性愛者の方が同性愛に傾くことはあると思いますか?
(27歳、女性、会社員)
A.今回は職場恋愛に悩む、同性愛志向のあるお嬢さんからのご相談です。人にはなかなか話し難いことですからね。よくぞこの私にご相談下さいました。
顔の見えない匿名の相談とは言え、何万人もの人があなたの心の叫びを読むのです。そしてそれぞれの人があなたに対して異なった印象を持ち、異なった反応を示すことになる。ある人は私も同じだわと深く共感する。ある人は同性を好きになるなんて、何て不幸な……と同情する。そしてまたある人はなんだレズかよ、ああキモいと眉をひそめる。それを承知の上で投稿されたのですから、それはそれは勇気の要ったことでしょう。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。