正しく慣れれば、コンプレックスは解消される!

人間にとって『居場所が無い』という痛みは非常に苦しく、時に、犯罪をしてでも、それを取り去ろうとする人もいます。例えば、英語も話せず、正規の仕事につけず、仲間もいないアメリカの若者は、ためらいつつも、『自分の居場所』を提供してくれるからマフィアに入る事も多いと言われています。『自分の居場所はどこにある?』は、放置すると恐ろしい『居場所の無い痛みの解消』について、深く考える連載です。

居場所探しは時間と慣れ

付き合うべき人や人間関係を見抜くためには、ある程度時間を割かなくてはいけないのと同様に、居場所づくりにも時間とエネルギーがある程度必要です。残念ながら、何もしないでも居心地のよい居場所が見つかることはありません。

しかし、本書で紹介したように、自分にとって正しい居場所と、それを探す方法を見つけることで、「居場所をつくるぞ!」と変に力んだり、意気込まなくても、省エネで居場所を確保できるようになります。

居場所づくりに慣れてくると、なんとなく自分の中で、得意な居場所発見のパターンが見えてくると思います。ちょっと接しただけで、このグループとは気が合いそうか合わなそうか、そんなことも一瞬でわかるようになります。

私は本書を書くにあたり、意識的に改めて知らない場所での居場所づくりを試してみました。初めて行くバーに何回か通ってみたこともあります(実際、最近、その店員さんと一緒に外食に行くなど、仲良くなりました)。

あるいはユースホステルにあえて泊まり、そこのオーナーや宿泊客に話しかけたりもしました。その結果、偶然居合わせた年上の画家に、スナックに連れて行ってもらったり、初めて会った外国人観光客と一緒に観光名所を巡ったりしました。

初めてアメリカに行った頃、あれだけ緊張しながら、人に声をかけることに躊躇していた自分が噓のように、いろいろな人と楽しく打ち解け、居場所を構築するようになっていることを再確認しました。

大切なことは、自分を相手が好いてくれるかどうかは、確率の問題であると理解することです。ですから、ハズレも当然あるので、他人の拒絶に慣れる必要があります。どんな人気者もすべての人に好かれているわけではありません。あるいはあなたに好意をもってくれていても、相手にも都合があり、あなたに対して時間を割ける状況ではないということもあるでしょう。

居場所づくりが得意ではない人の中には、自分が相手に受け入れてもらえない原因は、すべて自分にあると考える人が多いものです。しかし、丁寧な態度で接した上でしっかり話したのに居場所がつくれない場合は、単に相手とご縁がなかっただけで、誰も悪い人はいないのです。

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自分の居場所はどこにある?

渡辺龍太

人は居場所が無いと、とにかくツラい。人によっては、ホストクラブに大金を貢いだり、犯罪に手を染めたり、あるいは、自殺する人もいる。その痛みを解消するために、参考になるのが『即興演劇論』だ。即興演劇の世界では、役者は台本も無いのに舞台に立...もっと読む

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wr_ryota 【連載最終回】 お付き合い頂いた方、どうもありがとうございました。 8ヶ月前 replyretweetfavorite