理不尽な上下関係は、年齢が上がれば解放される

人間にとって『居場所が無い』という痛みは非常に苦しく、時に、犯罪をしてでも、それを取り去ろうとする人もいます。例えば、英語も話せず、正規の仕事につけず、仲間もいないアメリカの若者は、ためらいつつも、『自分の居場所』を提供してくれるからマフィアに入る事も多いと言われています。『自分の居場所はどこにある?』は、放置すると恐ろしい『居場所の無い痛みの解消』について、深く考える連載です。

第6章 未来は明るい! 年齢と居場所は右肩上がり

人間のデフォルトは孤独なのだ

リアルな居場所(ミクロとマクロ)、ネット、あるいは物理的な居場所など、あらゆる居場所の見つけ方、つくり方、関わり方について紹介してきました。こうやって、一通りの居場所のつくり方を知ると、どんな状況でも居場所がつくれると自信がついたり、安心するのではないでしょうか。

確かにその通りではありますが、居場所づくりは結局は「対人間」です。ですから、自分の内面と正面から向き合う作業も必要になります。一瞬で居場所がつくれることもある一方で、なかなかうまくいかないという場面にも必ず直面します。

そういった壁にぶつかったときに、考えるべきことは1つです。それは「人間のデフォルトは孤独」ということです。人は生まれたときも一人で、死ぬときも一人。肉体的・精神的な痛みなどは共感できても、実際に共有したり、なすりつけたりすることは不可能です。

あくまでも、居場所とは孤独に生きる人間をサポートしてくれるものでしかありませんし、居場所がなく辛いからといってすぐに失望する必要もありません。もしどこかに自分を完全に受け入れてくれる場所があると思い込めば、どんなに恵まれた環境にいても孤独を感じてしまうこともあるでしょう。

完璧とは言わずとも、まあまあの居場所があるだけでもいい、もしくはいい意味で諦めがつくくらいが、ちょうどいい居場所だと私は思います。ですから、「居場所がない」ということがむしろデフォルトと考えるようにするとまったく違う世界が広がり、心もラクになるはずです。

年齢とともに上下関係から徐々に解放される

また、今、居場所がないと悩んでいる人が20代など若い場合には、時間が解決してくれる可能性があります。それは経験を積むと、困難への立ち向かい方や解決方法のストックが増えてくるからというだけではありません。

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この連載について

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自分の居場所はどこにある?

渡辺龍太

人は居場所が無いと、とにかくツラい。人によっては、ホストクラブに大金を貢いだり、犯罪に手を染めたり、あるいは、自殺する人もいる。その痛みを解消するために、参考になるのが『即興演劇論』だ。即興演劇の世界では、役者は台本も無いのに舞台に立...もっと読む

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roomno445 「人間のデフォルトは孤独なのだ」友達は棺桶に入れられない、と40代半ばに気づいた時から友達を欲する飢餓感が薄れた気がする。 3ヶ月前 replyretweetfavorite