第6章 未来は明るい! 年齢と居場所は右肩上がり
人間のデフォルトは孤独なのだ
リアルな居場所(ミクロとマクロ)、ネット、あるいは物理的な居場所など、あらゆる居場所の見つけ方、つくり方、関わり方について紹介してきました。こうやって、一通りの居場所のつくり方を知ると、どんな状況でも居場所がつくれると自信がついたり、安心するのではないでしょうか。
確かにその通りではありますが、居場所づくりは結局は「対人間」です。ですから、自分の内面と正面から向き合う作業も必要になります。一瞬で居場所がつくれることもある一方で、なかなかうまくいかないという場面にも必ず直面します。
そういった壁にぶつかったときに、考えるべきことは1つです。それは「人間のデフォルトは孤独」ということです。人は生まれたときも一人で、死ぬときも一人。肉体的・精神的な痛みなどは共感できても、実際に共有したり、なすりつけたりすることは不可能です。
あくまでも、居場所とは孤独に生きる人間をサポートしてくれるものでしかありませんし、居場所がなく辛いからといってすぐに失望する必要もありません。もしどこかに自分を完全に受け入れてくれる場所があると思い込めば、どんなに恵まれた環境にいても孤独を感じてしまうこともあるでしょう。
完璧とは言わずとも、まあまあの居場所があるだけでもいい、もしくはいい意味で諦めがつくくらいが、ちょうどいい居場所だと私は思います。ですから、「居場所がない」ということがむしろデフォルトと考えるようにするとまったく違う世界が広がり、心もラクになるはずです。
年齢とともに上下関係から徐々に解放される
また、今、居場所がないと悩んでいる人が20代など若い場合には、時間が解決してくれる可能性があります。それは経験を積むと、困難への立ち向かい方や解決方法のストックが増えてくるからというだけではありません。
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