居場所がないときには「物理的居場所」を
いくら新たな居心地よい居場所を確保しようと思っても、どうしてもうまくいかないこともあります。その際には、「物理的な居場所」に居心地のよさを見つけることをおススメします。
私は歳の冬、日本での成人式には出ずにニューヨークを一人旅することにしました。アメリカの田舎に留学していた私は、自分は正しい居場所にいる気がせず、ニューヨークのような大都会に出れば、そこに本当の居場所を見つけられると思っていたのです。
私はアメリカに来れば、自分の潜在能力を生かして、自分しかできない何かにチャレンジしている人に、もっと出会えるだろうと思っていました。実際、人間関係には満足していましたが、本当の私をわかってくれる、そんな居場所がないように感じていました。そこで私のように悶々としている人間がいるのではないかと思い、ニューヨークに出てみたのです。今思えば、当時の私は、「マクロな居場所」を喪失していました。
しかし、どんなに大都市で大勢の中にいても、逆に強い孤独を感じるだけでした。また、ちょうどニューヨークに大寒波が訪れたことで、気温もマイナス度以下に。孤独感と経験したことのない寒さで、胃腸の具合も悪くなってしまい、心身ともに落ち込んでしまったのです。
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