全員納得の完璧は無いので、落第点さえ取らなければOK

人間にとって『居場所が無い』という痛みは非常に苦しく、時に、犯罪をしてでも、それを取り去ろうとする人もいます。例えば、英語も話せず、正規の仕事につけず、仲間もいないアメリカの若者は、ためらいつつも、『自分の居場所』を提供してくれるからマフィアに入る事も多いと言われています。『自分の居場所はどこにある?』は、放置すると恐ろしい『居場所の無い痛みの解消』について、深く考える連載です。

落第点を取らなければ、いい加減でもよい

逆に、とてもいい加減という人もいます。おそらくあなたの周囲にもいい加減な人がおり、居場所の和を乱している人がいないでしょうか。

現実問題として、いい加減な人は多いものです。というより正確には自分と同じ価値観を持ち、あなたがきちんとしたい部分を同じようにきちんとしたいと考える人に出会う確率のほうが低いのです。

たとえば自宅の収納の整理整頓などに対してはとても厳しく、こだわりがあっても、犬を室内で飼ったり、動物とキスをすることには抵抗がない人もいます。また、家が散らかっているのは許せても、手を石けんで時間をかけて丁寧に洗わなければ気が済まないなど人それぞれで、自分が気になることは必ずしも誰もが気にすることとは限りません。ですから、あまりにもルーズな人との付き合いは考え直すとしても、大迷惑をかけていないのであれば、ある程度許容するほうが、居場所づくりは豊かになります。

要するに寛容さがある人のほうが、他者を圧倒的に受け入れることができ、居場所づくりがうまいということです。自分と他人の考え方や大事にしている価値観は異なるという認識を強く持ち、その違いがあるからこそ、居場所にはさまざまな意見が飛び交い、多様化し、居心地の幅が広がるということを理解することが大事です。つまり、これはインプロの基本コンセプトである、「イエスアンド」の精神で周囲を『アクセプト(受け入れ)』する姿勢ということです。

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『居場所の無い』痛みは、コミュニケーションで何とかできる!

この連載について

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自分の居場所はどこにある?

渡辺龍太

人は居場所が無いと、とにかくツラい。人によっては、ホストクラブに大金を貢いだり、犯罪に手を染めたり、あるいは、自殺する人もいる。その痛みを解消するために、参考になるのが『即興演劇論』だ。即興演劇の世界では、役者は台本も無いのに舞台に立...もっと読む

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