奇跡のような妊娠と、ホルモンの言いなりになる身体

徳瑠里香さんの連載、今回はお子さんの話。不妊治療に訪れた病院で、予想外の妊娠が発覚。喜びもつかの間、ホルモンバランスの乱れから日常生活を送ることもままならなくなっていきます。徳瑠里香さん、初めての書籍『それでも、母になる』をcakesで特別連載!

予想外の妊娠発覚

 結婚して2年が経つ頃、少し仕事が落ち着いたタイミングで、本格的に子づくりをしようと、私たち夫婦は不妊治療(体外受精)専門の病院を訪れた。不妊治療は長くは続けず、ふたりの家族のかたちや特別養子縁組を視野に入れることも夫婦で合意したうえで。

 1ヶ月前に予約をして訪れたその病院は都心の高層ビルのなかにあり、日曜の朝から不妊に悩む夫婦や女性たちで溢れかえっていた。名前で呼ばれることはなく、割り振られた番号がモニターに表示され、尿検査、採血、先生との面談、と順番に検査が進む。どこか張り詰めた空気のなか、待ち時間も長くこれから受ける治療を想像して少し憂鬱な気分にもなった。

 来院して3時間が過ぎる頃、ようやく夫は精液検査室に呼ばれ、私は内診室へ向かった。

 内診台で股を開く私に、子宮の中を確認した先生が衝撃的な一言を発した。

「赤ちゃんがいますねえ」

「えええええ!!!!????」

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それでも、母になる

徳瑠里香

産まなければ母ではないのか、血がつながらなければ家族ではないのかーー。母になること、家庭を持つことに葛藤を抱えていた著者が、奇跡的な妊娠をきっかけに、母子の関係、そして、さまざまな境遇の女性たちを取材する中で考えた家族についてまとめた...もっと読む

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rurika109 【cakes更新】自著より、娘が生まれる前の話。娘が2歳になるいまでもふと、娘が生まれてきたことは奇跡だなあと思います。 約1ヶ月前 replyretweetfavorite