就活生の気持ちは「寄らば大樹の陰」
まず、知りあいの新卒者12名に、就活のときの心構えを聞いたアンケートをご紹介します。
「就活していたときの気持ちは、どちらの気持ちに近いですか?」という質問に対して、「寄らば大樹の陰」と解答した人は7名。やはり大手希望の人が多いですね。「攻撃は最大の防御なり」の人々は転職前提の外資系金融などに入った人々です。
一度は頭が壊れてしまったわたしの「再就職」の話
今回は、就活生のみなさんが自分を見失ったりしないよう、自己分析が就活にどう役にたつのかを書いていきたいのですが、その前に、参考として、わたしの「再就職」の話を聞いてください……。
15年ほど前、わたしはあまりの忙しさで睡眠不足に陥り、頭がブッ壊れました。一時は新聞が読めない、会話が困難、道を歩くのもままならず溝に落ちる、といった体たらくで、脳の画像処理というかグラフィックボードにあたる部分がイカレたのだと思いますが、何もできなくなりました。
〆切りがないのは快適でしたが(仕事できないし)、回復するにつれて、だんだん不安がつのってきました。「こんなに無能な人間にできる仕事があるのか」「PTA役員が回ってきたらどうする」(やりました)という現実に押しつぶされそうになるのです。無力感というより無職感フルネスでした。
「無能な自分にもできる仕事は何か」について、3年ほど試行錯誤しました。
アルバイトを探したんですが、元気になるにつれて、やみくもに探してもダメだと気が付きました。体力がなかったのですよ。
筋トレとウォーキングをつづけまして基礎体力が戻ったあとは、「どの仕事に需要があるのか」や「その仕事に必要なスキルは?」を考えました。資格やJavaの勉強もはじめました。自家製の電子本をせっせと作ったのもこのころです。
友人に編集者を紹介していただき、社会の生産的なネットーワークに復帰できたときは、本当にうれしかったです……。
以上、仕事によって社会と関わることで、人は居場所を得て安定する、という当り前の話でした。
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