なぜ自己分析は、就活スタート前に終わらせなければならないのか?

デビュー30数年のSF作家がぶち当たった「AI時代の子どもの就活問題」。就活の選考の早期化が進んでいますが、エントリーシートのもとになる自己分析のやり方について、実際の就活生たちのアンケートをもとに考えます。子どもと一緒にあたふたしていた作家の「就活生の母」としての体験記。

就活生の気持ちは「寄らば大樹の陰」

まず、知りあいの新卒者12名に、就活のときの心構えを聞いたアンケートをご紹介します。

「就活していたときの気持ちは、どちらの気持ちに近いですか?」という質問に対して、「寄らば大樹の陰」と解答した人は7名。やはり大手希望の人が多いですね。「攻撃は最大の防御なり」の人々は転職前提の外資系金融などに入った人々です。

一度は頭が壊れてしまったわたしの「再就職」の話

今回は、就活生のみなさんが自分を見失ったりしないよう、自己分析が就活にどう役にたつのかを書いていきたいのですが、その前に、参考として、わたしの「再就職」の話を聞いてください……。

15年ほど前、わたしはあまりの忙しさで睡眠不足に陥り、頭がブッ壊れました。一時は新聞が読めない、会話が困難、道を歩くのもままならず溝に落ちる、といった体たらくで、脳の画像処理というかグラフィックボードにあたる部分がイカレたのだと思いますが、何もできなくなりました。

〆切りがないのは快適でしたが(仕事できないし)、回復するにつれて、だんだん不安がつのってきました。「こんなに無能な人間にできる仕事があるのか」「PTA役員が回ってきたらどうする」(やりました)という現実に押しつぶされそうになるのです。無力感というより無職感フルネスでした。

「無能な自分にもできる仕事は何か」について、3年ほど試行錯誤しました。

アルバイトを探したんですが、元気になるにつれて、やみくもに探してもダメだと気が付きました。体力がなかったのですよ。

筋トレとウォーキングをつづけまして基礎体力が戻ったあとは、「どの仕事に需要があるのか」や「その仕事に必要なスキルは?」を考えました。資格やJavaの勉強もはじめました。自家製の電子本をせっせと作ったのもこのころです。

友人に編集者を紹介していただき、社会の生産的なネットーワークに復帰できたときは、本当にうれしかったです……。

以上、仕事によって社会と関わることで、人は居場所を得て安定する、という当り前の話でした。

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AI時代、SF作家が「子どもの就活」にぶち当たったら。

図子慧

年々変わり続ける就活戦線で、子どもをバックアップする親は、実は最大の味方で、敵――かもしれません。余計な世話を焼いて、就活生の崩れそうなメンタルに巨大鉄球をぶちかましているかもしれません。デビュー30数年のSF作家が、就活の嵐が吹き荒...もっと読む

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