わかる日本書紀

180センチの石を蹴ったら天高く飛んで行った【第十二代④】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した『わかる日本書紀① 神々と英雄の時代』から、日本の正史を学ぶ連載。

景行天皇、碩田(おおきた)の土蜘蛛(つちぐも)を討つ

十月、天皇は碩田国(おおきたのくに)※1までやって来ました。地形は広大で美しい国でした。それで碩田と名付けました。速見邑(はやみのむら)※2に着くと、ハヤツヒメ(速津媛)という女人の長が、天皇がおいでになったと聞いて自ら出迎え、こう進言しました。
「この山に鼠石窟(ねずみのいわや)という大きな石窟(いわや)があり、二人の土蜘蛛がその石窟に住んでいます。一人をアオ(青)といい、もう一人をシロ(白)といいます。
また、直入県(なおりのあがた)※3祢疑野(ねぎの)※4に三人の土蜘蛛がおります。一人をウチサル(打猨)といい、二人目をヤタ(八田)といい、三人目をクニマロ(国摩侶)といいます。
この五人はそれぞれ生まれながらに強力で、手下も大勢おります。皆、『皇命には従わない』と言っております。もし強いて召し出せば兵を起こして防ぐでしょう」

天皇はそれを聞いて憎みましたが、進軍できませんでした。来田見邑(くたみのむら)※5に留まり、仮の宮を建てて住み、そこで臣下たちと協議しました。
「今、大軍を動かして土蜘蛛を討ちとってしまおう。我が軍の兵に恐れをなして山野に隠れてしまうようなことになれば、必ず後の憂いとなろう」

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

日本のはじまりを知る一冊。

マンガ遊訳 日本を読もう わかる日本書紀1 神々と英雄の時代

村上 ナッツ,村田 右富実,つだ ゆみ
西日本出版社
2018-12-18

この連載について

初回を読む
わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません