就活はいつから準備するのがベストなのか?

デビュー30数年のSF作家がぶち当たった「AI時代の子どもの就活問題」。どんどん選考が早期化する中で、いつぐらいから準備するのがベストなのかを考えます。子どもと一緒にあたふたしていた作家の「就活生の母」としての体験記。

半年前に戻って就活をやり直したい!

うちにはつい最近まで就活生がおりました。

グ~タラ学生だったのですが、ある日、就活生レンジャーにシャキーンと変身しまして、あっちこっちの説明会に参加しては、企業のロゴ入りバインダーやクリアファイルのお土産を持ち帰るようになりました(ご縁がなかった会社の品々は、わたしが使わせていただいております)。

激戦につぐ激戦で、矢は祈られ、駒は尽き……。結局、自由エントリーで、推薦枠のある企業に決まりました。

「こんなことなら、最初から推薦使えばよかった……」

子どもはだいぶ凹んでましたが、親は推薦枠の合理性に感心しました。おのれを目いっぱい底上げして就活したところで、学科の平均値がやっととは! なんと巧みに設計されているのでしょうか。

うちの元就活生は、自力で届いたといいますか、上から順当に落ちていったといいますか、とにかく能力適性通りに—、希望していた企業に決まりました。

本人が落ちついたころに、「半年前に戻って、就活をやり直したい?」とたずねましたところ、目からビームがでそうな勢いでにらまれました。

「半年巻き戻したぐらいで、なんとかなるわけない!!」

同感です。

工学系の場合、半年ぐらい巻き戻してもどうにもなりません。

院に入ったとき、いや、大学の学科を決める数学テストの点数、その前に受験勉強からの延々と積み重ねてきたことの結果が、就活です。

それゆえ「推薦枠」なんてシステムが成立するのです。面接時の質問も定番どおりです。工学系に、文系学生レベルの臨機応変な返答ができるとは、面接官はこれっぽっちも期待してないんですね。

本人は「半年巻き戻したぐらいじゃ無理」と認めたことで、内定先に納得できたようです。無事に内定ブルーが消えまして、就活は終了しました。

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AI時代、SF作家が「子どもの就活」にぶち当たったら。

図子慧

年々変わり続ける就活戦線で、子どもをバックアップする親は、実は最大の味方で、敵――かもしれません。余計な世話を焼いて、就活生の崩れそうなメンタルに巨大鉄球をぶちかましているかもしれません。デビュー30数年のSF作家が、就活の嵐が吹き荒...もっと読む

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