水を得た魚のように学んだ日々
それで、すぐに自衛隊の中に設けられている「カウンセラー教育」という講座に出ました。1週間ぐらいのコースだったと思います。
そこには私がうつで入院したことを知っている人もいて、「なぜここにいるんだ?」と不審がられたりもしました。
そのとき、下園さんから「今はあなたにとって人生の頑張り時だと思うので、まず、みんなに自分の経験を話しなさい」と言われたのです。
それで、「私は、こういう理由でうつ状態になって入院していましたが、こんな経験があったので、こういう勉強がしたいと思って今ここにいます」という話をしました。それを毎回、毎回、講座のたびにお話ししました。
そういうところから始めて、カウンセラーになるための教育を受けたのです。
学んでみると、先生の言っていることややるべきことが、すごくよくわかりました。乾いたスポンジがどんどん水分を吸い込むように知識も技術も吸収していきました。
クラスの中には「なぜ自分がこんな勉強をしなきゃいけないんだ?」みたいな人もいましたが、私にとってはありがたいの一言でした。何でも体験してみてそこから学ぼうと思っていたので、面倒だとか嫌だとか思うことはいっさいありませんでした。
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