女性たちがいそしむ、秘密の肉体改造

小説家の森美樹さんが自分自身の経験を交えながら、性を追及し、迷走する日々を綴るこの連載。今回から、「秘部の実態」をテーマに前後編でお送りします。秘部の状態が気になって調べるうち、女性器形成手術の存在を知った森さん。森さんが”死ぬほど理解できた”という、手術を受ける女性たちの心理はどのようなものでしょうか?

ここ数年、秘部に関する本を読みあさっていた。秘部。響きはとても甘美だが、アラフィフともなると甘美だけではすまされない。秘部とは陰部の意。女性器や女性器周辺だ。

セックス寿命が長くなってもらわないと困る

今回の主旨はズバリ女性器のゆるみ、衰えである。だからつまり「セックスにおける膣の具合とその変化」を検証したいのだ。人生100年、120年とうたわれている昨今、セックス寿命だって長くなっているはず。

いや、このエッセイでも再三語っているが、セックス寿命だって人生に比例して長くなってもらわなければ困る。特に挿入にはこだわらなくてもいいのだが、エロはパワーの源。高齢になってからの性事情のほうが重要なのである。

現在の私は尿もれもしてないし、湯上りに秘部からお湯がしたたることもない。表面上の老化現象はないとはいえ、顔や身体がたるんだりハリがなくなったりするのを考慮すれば、秘部もまた然りという危機感は人一倍ある。

秘部が原因で相手に幻滅されるなんて悲しくてたまらないし、もっと言えば一生現役でいるのが夢だ。「女性の秘部をジャッジする前に、男性側の秘部はどうなんだよ?」とお怒りになる女性陣もいるでしょう。でも、怒りつつもやりきれないですよね? 己の年齢を直視しつつも、可能な限り賞味期限を延ばしておきたいですよね。

あくなき探求心の私が、お手入れ方法を含めて秘部の本質(?)を調べるうちにたどりついたのが、女性器形成だ。え? 女性器ってつくれちゃうの? そう、今や顔面整形と同じように、美容整形外科で女性器をカスタマイズできるのである。マジ秘部の秘密手術。あんな狭い入口(時と場合により広くもなる)にチューブとか差し込んだり(プレイではない)、レーザーを照射したり薬剤を注入したりするのだろうか。

出産は未経験の私だが、婦人科の診察台に乗った経験は数回ある。検査でも痛いし、器具を挿入して出血するなんてめずらしくない。見えない部分だけに、謎要素もてんこ盛りなのだ。

整形外科の扉を叩く女心が、死ぬほど理解できる

それが女性器形成となると、さらに謎は深まるばかり。女性器形成の広告で謳われているのは、感じる秘部をつくる、または感じさせる秘部をつくる、である。私の好奇心と恐怖心を上回ったのが、切実な女性心理だ。女性器形成をしようとする女性の気持ちが知れないと思う人もいるかもしれないが、私にはそれ(女性器形成)をすべく不安を抱えながらも美容整形外科の扉を叩く女心が、死ぬほど理解できたのである。

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アラフィフ作家の迷走性活

森美樹

小説家の森美樹さんは、取材や趣味の場で、性のプロフェッショナルや性への探究心が強い方からさまざまな話を聞くのだそう。森さん自身も20代の頃から性的な縁に事欠かない人生でした。47歳の今、自分自身の経験を交えながら、性を追及し、迷走する...もっと読む

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