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私の悩みは「人から妬まれやすいこと」です。
私は趣味で絵と小説を書くのですが、どちらもSNSでそれなりの評価をいただく作品を作れていると思っています。自分の努力と他薦と数字が私にそう思わせてくれているので自意識過剰ではないと思うのですが、頻繁に攻撃されます。
SNSで小説だけを書いているときは大抵褒めていただけますし「あなたのファンです」と言ってくださる方も出てくる感じです。 これは絵だけを描いているときも同じことが起こります。
問題は絵と小説の両方を載せたときです。 不思議なことに、プラス評価とプラス評価を組み合わせているはずなのに、ファンが減り中傷が増えます。SNS上であからさまに距離を置かれたり、匿名の攻撃が始まるわけです。
絵と小説両方を受け入れてくれたように見える方でも、実際に会うとまた態度が変わる方もいらっしゃいます。「もっとブスだと思ってた」「家族がお金持ってるんでしょ?」など、面と向かって言われたこともあります。
控えめに言っても、これは妬まれているのだと思います。私の趣味の界隈では絵や小説が上手な方ほどちやほやされる傾向にあります。だから絵も小説も書ける私が妬ましいのでしょう。妬ましいと直接言われたことがないので、たぶんですが…。
妬むやつなんて放っておくのがいいとは思うのですが、人の妬みって厄介で、非難中傷が届くだけならまだしも、私の悪評を広めたり私にだけ特別評価が厳しくなる方が一定数いて心が折れてしまうのです。
私はいわゆる毒親家庭で育っており、成人した娘の下着を自分の趣味で買ってきて着用を強要するような過干渉な親がいます。私だって毒親じゃない家庭で育った方が羨ましいし妬ましいですが、私は誰も攻撃しません。
誰の心にだって思い出すたびに苦しくなる場所があり、それを隠しながら笑っている人が多いことを知っているからです。だからこそ、まるで全てを持っている人のように思われて中傷されたりするのがとても嫌で苦しいのです。
嫌になってSNSのアカウントを消したこともありますし、自分の作品データを全て消したこともあります。そんな自分が嫌になり、最近では作品をアップする行為が苦痛になりつつあります。でもやっぱり作り上げたなら見て欲しいんです。頑張って書いたものです。努力はたくさんしています。だから見て欲しいのです。
作品を見て欲しい気持ちと攻撃されたくない気持ちが同じぐらいあります。我儘かもしれませんが、私はただ見て欲しいだけなのです。幡野さんももしかしたら同じ経験をされているのではないかと勝手に思ってしまい、質問させていただきました。
長文失礼いたしました。お目とおしいただきありがとうございました。
(おうか 31歳 女性)
ぼくは人間の感情で一番必要ないものが“妬み”だとおもいます。恨みとか、怒りとか、いろんな感情がありますけど、妬みほど厄介な感情はないとおもいます。
うらやましいという感情と妬みの感情はまったく違いますからね。なにかをうらやましいとおもう人は、自分もなれるようにかんばるわけですけど、妬む人は相手をズルいと思い込んで、足を引っ張るわけですから。
ぼくもいままでの人生でなんども妬まれてきました。写真家というのはさみしがり屋で、写真家で集まりたがるんです。街中でもたまに見かけるでしょ、カメラをぶら下げた集団。
ぼくも若いころはそういうところに顔を出していて、情報交換できたり、人の作品から刺激を受けたり、自分の作品をみてもらったりとメリットを感じてたのしく過ごしていました。ただ賞をとって個展をしたり、メディアで掲載されだしたりすると、仲間内から妬まれちゃうんですよ。
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