8月8日からNetflixが配信開始した話題のオリジナルドラマ『全裸監督』。皆さん、ご覧になりましたか?
80年代バブル期に活躍したAVビデオ監督・村西とおるの半生を山田孝之の主演でドラマ化した全8話。総監督は内田英治。1話の予算なんと1億円。
セックスやAVが題材で、なおかつ成人指定なので観る人を選ぶ部分はあるかもしれませんが、ものづくりやビジネスの裏と表を抉っており、スリリングで、笑えて、揺さぶられる。文句なしに面白い作品です。
・・・といった、映像作品としての掘り下げは他の方がやってくださると思うのでお任せするとして。この連載ではもちろん、男女に焦点を当てます。
テーマは、「口にしたらおしまいの爆弾台詞を女性に言わせることなく円満にやっていくコツ」です!
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片方が悪者で片方が被害者?
この作品には、愛すべきダメ女とダメ男がたくさん出てきます(というか、ほぼ全員そうかも)。
村西とおるが幼少期を回想するシーンでは、アル中の父親が母親に暴力を振るいます。
20年前の自分が観たら、父親を「ヒドイ」と思い、母親を「かわいそう」と思ったかもしれません。
が、男女のあれやこれやを自分なりに理解した今は、片方が悪者で片方が被害者だとは思いません。
「この男性は惚れた女に暴力と支配でしか接することができず、この女性はそんな激しさを抱えたこの男性が好きなんだ」と捉えます。少なくとも別れない限りは。
周りから見たらなぜ一緒にいるのかが謎でしかない2人は、その2人にしか分からない理由で繋がっているものです。
一方で、周りから見たら円満な2人が、実際はいつ別れてもおかしくない冷めきった関係であることも、また星の数ほどある話。
「もうムリ」と爆発するのは、女性が多い
お互いに今は別れない方がいいなと判断する理由があり(経済面や子供を育てる上での環境など)、お互い合意の上で一緒にいるならいいのですが。
そうではなく、片方が我慢に我慢を重ねていて、もう片方はそれに全く気付いていない、というケースもありますよね。
あるあるあるある! と、女性の多くは激しく同意し、男性の多くは、そうだね・・・と少しうなだれつつ回想するかもしれません。
そう、我慢に我慢を重ねて、何かの瞬間に「もうムリ」と爆発するのは、なぜかいつも女性。もちろん逆パターンもあるでしょうが、さまざまな男女から悩み相談を受ける中でも、圧倒的に女性爆発パターンが多いです。
これは男性に比べて女性が相手との共感や共鳴を強く重視する傾向があるからだとワタシは考えています。さらに言うと、女性は言葉以外の要素、たとえば目線、仕草、声色などから相手の気持ちを察することに長けているため、察しない相手にすぐ不安や絶望を感じがちなのです。
つまり、どちらか一方が悪いという話ではなく、不満を抱え込みすぎる女性と、それに気付かなすぎる男性、どちらにも原因があります。
「あんたでイッたことないのよ、一回もね!」
『全裸監督』では、山田孝之演じる村西とおるに対して、妻が「あんたでイッたことないのよ、一回もね!」と吐き捨てる印象的なシーンがあります。
言われた村西とおるだけでなく、視聴者も「あぁぁぁあ・・・」と愕然もしくは呆然あるいは納得したことでしょう。
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