「ユウカ、来月から臨月だから、今のうちにまた遊びに来なよ」
病院で偶然に再会したアキが、ユウカにそう言っていた。
部屋のベッドに横になりながら、病院でのことを思い出していた。 アキと再会したとき、渋沢は瞬間的に席を離れていたけど、アキは彼のことをどう思うだろうか?
もし、彼のことを見ていたとしたら、アキに聞いてもらいたい話がいくつもある。
今日、私と渋沢は一緒にトイレに行って変態的な行為に興じた。 病院内の忙しなさをいいことに、一瞬の間隙をついたような行為。
その後、ユウカは渋沢に「部屋に泊まっていかない?」と誘ったけれど、あっさり渋沢から振られてしまっていた。
ユウカは悶々としたまま、アキのことを思い出していた。
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