この連載を始めてから、早くも3年が経った。
自分ではそうは思っていないけれど、私の持論はぶっ飛んでいるらしく、この3年間は頻繁に「ぶっ飛んだことを言ってる人」としてネットで話題になり、そんな時には大体「現実はそうはいかない」という角度からの批判を受けてきた。
さて。
実はこの度、過去に発表してきた記事の中でも「あれはとくに非現実的に思われてたんじゃないかな?」と思う持論を、ガチで実行いたしました。
ということで、この機会に読者の皆様には「私、本当にそう思ってるし、マジでそういう風に生きてるんですよ!」ということを伝えたい!
という気持ちもあるし、過去記事の「後日談が生まれたからご報告」という意味でも書いておきたい話題なので、今回はご報告を兼ねながらの持論を展開したい。
結論から言います。
実はつい先日、「転勤が嫌すぎて、夫に会社を辞めてもらいました」!!
以前「旦那さんが転勤になったら、ついて行くのも単身赴任も断る」という記事を書きましたが、2年越しで現実のものとなりました。
さて、それでは事の詳細を、順を追って書いていきますね。
まず、夫に辞令がおりたのは2ヶ月ほど前のこと。夫婦にとって人生初の転勤辞令でした。
でも実は、その段階では私は「ひとまず転勤について行ってみる」ということを選びました。
転勤について行くことにした理由
その理由は大きく2つ。
まず1つ目は「人生で一度も転勤をしたことがないから、実際のところ転勤の何がどう嫌なのか具体的に分からない」と思ったこと。
思うことは色々あったけれど、それは結局どれも想像でしかないから、もしかしたら、ただの食わず嫌いなのかもしれない。
そして2つ目は「むしろ転勤が吉と出る可能性」への希望が捨てきれなかったこと。
東京生まれの東京育ちで、地方に縁のない人生を送ってきた私としては「地方に住むってどういう感じなんだろう、逆にチャンスがあったりするのか?」と思う気持ちがないわけでもなく、だとしても自発的に移住する勇気はないから、夫に辞令が出たら試しに移住してみるのはありなのかも? 転勤がキッカケで思わぬ方向に人生が広がることってあるのかも?って思ったり。
…というのも本当の気持ちではあるのだけど、もっともっと削ぎ落とした本音を一言で言うと【転勤の何がどう嫌なのかハッキリさせるために、とりあえず一度は転勤について行ってみることにした】というのがドンピシャ。
辞令が出たその日の夜、夫から「お願いだから今回は転勤させてほしい。ついてきてほしい」と懇願されて。
そんな彼に対して「絶対に無理!一度だって転勤するのはイヤ!」と言い切るには、今の私は転勤について知らないことが多すぎる、と思った。
だから、ひとまず転勤に応じてみることにした。転勤族として生きていこうと腹を括ったわけでも、夫の懇願に流されたわけでもなく、「転勤って、実際どんな感じなんだろう」という興味だった。
実際に転勤について行ってみたら……
転勤は、想像していた以上にドタバタだった。いや、ドタバタなんて優しいものではなく、もはや過酷だった。
こんなにも慌ただしいものなのか、と転勤の洗礼を浴びるような新居探しからの引っ越しをなんとか済ませて、新生活をスタートさせたのが今年の3月のこと。
そしてゴールデンウィークが終わる頃には、ハッキリと結論が出た。
「私、転勤がある人生、マジで嫌だわ!!」と。
転勤の何がどうストレスなのか、具体的にわかった。その結果として「3年おきに転勤をする男の妻として生きていくのは無理だ」と確信した。
確信をしてからの展開は早かった。
まず、その日のうちに、夫に「転勤族の妻として生きていくのは無理でした。この街で暮らしていくのは、もう限界。私は子どもを連れて実家の近所の快適なタワマンに引っ越すことにします。体調を崩した時に頼れる仲間がいる環境で子育てをしたい」と伝えた。
すると彼は「じゃあ俺もついていく!会社には明日辞めると伝えてくるから!」と言った。
そして3日後には会社との話し合いがひと段落し、晴れて、脱・転勤族となった。
夫にとっては苦渋の決断だった
サラッと書いてしまったけど、彼にとって会社を辞めることは苦渋の決断だったと思う。
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