全固体電池/日本人研究者らの発明が基礎 EV時代を拓く夢の電池

〈次のキーテクノロジーとキーパーソン〉
スマートフォンに搭載されて社会に大きなインパクトを与えたリチウムイオン電池。その材料を固体化させた全固体電池は、日本発の技術でリードする期待が高まる。

 昔の携帯電話は肩に掛けるほど巨大。その中身はほとんどが電池だった。ポータブル機器の小型化・軽量化は、電池がネックだったのだ。

 このブレークスルーを果たしたのがリチウムイオン電池だ。小さな体積に多くの電気をためられるため、スマートフォンやノートパソコンの開発につながり、今でも電気自動車(EV)やドローンの発展の鍵を握っている。

 こうした社会的なインパクトの大きさから、リチウムイオン電池の発明に貢献した研究者は常にノーベル化学賞の候補として注目されてきた。

 最初の材料を開発したのが、英オックスフォード大のジョン・グッドイナフ教授と、同大学に留学して後に東芝に入社した水島公一氏。この材料を元に、旭化成の吉野彰氏がリチウムイオン電池を世界で初めて開発。ソニーの西美緒氏が世界初の商品化を果たした。

 ただ、正極材、負極材、電解質、セパレーターから構成される現在のリチウムイオン電池は、電解質が液体(電解液)で、液漏れが起こって引火のリスクがある。これに対し、電解質を固体にすることで構造原理的に安全にしたのが全固体電池だ。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

週刊ダイヤモンド 2018年12/8号 [雑誌]

ダイヤモンド社
ダイヤモンド社; 週刊版
2018-12-03

この連載について

初回を読む
日本人はもうノーベル賞を獲れない

週刊ダイヤモンド

21世紀に入ってからというもの、米国に次ぐ数のノーベル賞受賞者を輩出している日本だが、実は科学技術立国の足元は驚くほど揺らいでいる。近年の科学技術政策の実態を知る関係者ほど、「このままではもうノーベル賞など期待できない」と嘆く。どうい...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード